企業基本情報
事業者名
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株式会社AMG Solution
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所在地
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〒105-0021 東京都港区新橋2-16-3 カーザベルソーレ5F
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主な事業内容
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・Webアプリケーション開発
・ITコンサルティング事業 ・受託開発 ・技術支援 ・ASP事業 |
代表者
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代表取締役 青柳 雄飛
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従業員数
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16名
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創業年
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2009年7月
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資本金
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1,350万円
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URL
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会社沿革
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2009年7月 520万円で会社設立
2012年 5月 PHP技術者認定機構の協賛会社に参加 2013年 7月 資本金を1,150万円へ増資 2014年 6月 CODEMATIC2.0をリリース 2014年 7月 資本金を1,350万円へ増資 2015年 4月 青柳雄飛が代表取締役に就任 PHP認定ゴールドインテグレーターに認定 2015年 9月 Java用のOpenADR認証モジュール「CODE-ADRe」の販売開始 2015年10月 CODEMATIC Java版ver.1.0リリース 2016年 1月 CODEMATIC PHP版ver.3.0.1リリース |
環境・エネルギー分野における主な事業内容、特徴のある事業内容
<CODEMATICを活用したシステム開発>
AMG Solutionではクライアントのニーズに合わせたシステム開発を行っている。システム会社が多く存在する中で、独自製品であるCODEMATICを軸にビジネスを展開している。この製品は、システム開発を行う際に、設計書であるテーブル定義書を作成するだけで、自動でプログラムを作成し、システム開発を行うことが可能となるソフトである。AMG Solutionではこの独自製品を活用することで、システム開発に要する工数を約3分の2に抑えることができる。CODEMATICの6つの特徴を表2-1に示す。
表2-1 CODEMATICの特徴
No.
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特 徴
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1
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自動生成を支える細かなサポート機能
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2
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誰でもわかりやすいプログラムを作成
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3
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自動生成プログラムとカスタマイズプログラムの2つを提供することで仕様変更にも柔軟に対応
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4
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テーブル定義書から設計書とプログラムの両方を作成するため、設計書とのギャップがゼロ
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5
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動作環境の依存度を低くすることでレンタルサーバーやAWSでも動作可能
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6
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Webアプリケーションやオリジナルシステムを作成することで業種・業界を選ばないスマートな設計
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<電力エネルギー関連事業>
CODEMATICを活用し、新電力事業者へのシステム提供を行っている。具体的な用途としては電力需給管理システム(新電力事業者には30分の電力需給を同量にさせることが義務付けられており、それを可能とするシステム)や、デマンドレスポンス(電力の需要が増えているピーク時間帯の電力需要を抑制するための対策)のサポートシステムの開発を行っている。

事業詳細
事業開始の契機
創業当初から一貫してシステム開発を行ってきた。創業当初は主に証券会社のシステム開発を手掛けていた。具体的には、機関投資家の口座管理から売買注文のサポート、約定までを執り行うシステムを開発、運用していた。
事業拡大までの経緯
(1) 事業展開のきっかけ
2011年が大きな契機となった。2011年以前より一般電力会社の建物管理システムを扱っていた。そのつながりもあり、2011年の震災以降、新電力関連のシステム開発を引き受けるようになった。当初は実証試験などへの協力が中心であったが、今後ビジネスとして成り立つと考え、新電力事業のサポートシステムの開発に軸を移した。現在では新電力事業関連のサポートシステムの売上が全体の約40%程度を占めている。
(2) 補助金の利用
資金繰りに窮してないため、補助金を利用したことはない。また、開発したシステムを販売すると補助金の返還を求められるような場合が多いため、そうした部分も手間と感じてしまうことから、利用の予定はない。
(3) 他社との差別化
- 独自システムによる低価格化
独自製品のCODEMATICは、プログラムの自動生成が可能なソフトであり、既存のシステム開発に比べて、工数の削減、納期短縮、コスト削減が可能となるため、少ない予算でシステム開発が可能である - ユーザーに合わせたシステム開発
電力関連事業の中で、デマンドレスポンスのシステムを利用しているのは大手の企業のみであり、非常に大規模なものとなってしまう。そのため、新たにビジネスを始めようとする新電力事業者や実証試験などへ活用する場合は、イニシャルコストの面で導入障壁が高くなってしまう。AMG SolutionのCODEMATICであれば、ユーザーに合わせたシステムを制作することが可能である。 - 新電力に関しての豊富な知見
2011年時点から新電力会社を顧客として事業を行っているため、他社に比べて事業のスタート時期が非常に早いといえる。そのため、これまでの実績や知見を豊富に保有しており、顧客とのスムーズな意思疎通、ニーズに則したシステム開発が可能である。
(4) 現状の改善すべき点
- 人手不足
全員がエンジニアではあるものの、少ない人数で行っているため、依頼を受けても断ったり、注文時期をずらしてもらったりといった対応が必要となってしまうことが多くある。特に開発現場における人手不足は深刻で、人の確保が大きな課題となっている。そのため、未経験者でもエンジニアとして活躍できるようにするための研修を行うことで、人材不足のIT業界においても常に人材を確保できるよう努力している。
これまでに直面した壁
・特殊な業界である新電力事業への対応
新電力の業界は特別な用語や仕様が非常に多い。また、新電力事業は複数の一般電気事業者を相手にするが、それぞれの一般電気事業者ごとに通信仕様が異なっており、それぞれの仕様に合わせた開発が必要となる。当初はこうした特殊性を考慮せず事業を開始してしまい、あとで採算が合わなくなる経験をした。現在はこうした経験をノウハウとして取り込んでおり、自社の強みの一部になっている。
・リーマンショックによる影響
開発直後は証券分野へのシステム提供がメインであり、AMG Solutionには外務員(証券会社や銀行などにおいて商品を売買する際に必要となる資格)の資格を保有している社員もいた。しかし、リーマンショックの影響から発注元が倒産し、資金の回収が不可能となったなどのケースが発生したことから、事業の転換期と捉え、他の分野への転換を図った。金融業界では一般ユーザーを相手にすることからシステムダウンなどは絶対に認められず、システムの安定的な稼働を実現するために多くの資金と時間をかけていた。しかし、新たに進出した新電力事業では企業が相手となるため、開発のスピードが非常に重要であった。当初はこうした環境変化に戸惑っていたが、案件をこなしていく中で、この違いを克服しノウハウにしていった。
今後伸ばしていきたい点
新電力関連のプロジェクトに将来性を感じており、更に伸ばしていきたいと考えている。特にIoTやAIといった技術をシステムに組み込み更なる高度化を図っていきたい。特にインターネットの普及からIoT技術が我々の生活にとって身近なものになっており、使用した電力量等を計測するスマートメーターなどとの連携を考えている。
環境・エネルギー分野での新事業を検討している事業者に対するメッセージ
環境・エネルギー分野は制度が定まっていないため、変更が頻繁に発生する。デマンドレスポンスの強化基準なども毎年変更が行われている。こうした変化に対応することが環境・エネルギー分野で事業を展開する際に必要である。
また様々な部分で認証を取得することなども必要になることが多いため、自社で取得するのか、他社と連携するのかを吟味し事業計画を立案する必要がある。こうした観点からも連携するパートナー選びが非常に重要である。