中小企業や個人事業者を取り巻く環境は、厳しさを増しています。その影響で様々な経営上の問題や課題に直面している事業者が少なくありません。
- 顧客獲得が思うようにいかず売上が上がらない
- 事業の継続に必要な資金調達に困っている
- 人材採用が難しく、雇っても人材定着しない
- 売上や利益、手元資金を正確に把握できていない
- 経営が上手くいっていないが、何が原因か分からない
経営のお困りごとは、東京商工会議所の無料の経営相談をご利用ください。
経営は簡単なことではありません
そもそも経営とはどのようなことでしょうか。広辞苑によると、経営に関わる言葉は以下の通りに定義されています。
経営とは「継続的・計画的に事業を遂行すること」
事業とは「一定の目的と計画に基づいて経営する経済的活動」
計画とは「物事を行うにあたって、方法・手順などを考え企てること」
経営とは、ヒトコトで言えば、「事業を続ける」ことでしょう。そして、事業を続けるためには、「方法・手順を考え、計画的に活動」をする必要があります。
中小企業白書(2016年)によると「中小企業の生存率」は10年では72%、20年では55%、更に30年では43%となっています。なお、この数字は実際の生存率より高めに算出されている可能性があるという注釈がついており、事業を続けること(経営)が、簡単ではないことを物語っているでしょう。
- 資料:
- (株)帝国データバンク「COSMO2(企業概要ファイル)」再編加工
- (注)1.
- データベースに企業情報が収録されている企業のみで集計
- (注)2.
- データベース収録企業の範囲が広がっているため、2011年白書第3-1-11図の結果とは必ずしも一致しない。
- (注)3.
- データベース週力までに一定の時間を要するため、実際の生存率よりも高めに算出されている可能性がある。
誰かに経営の相談をしたことはありますか?
いざ経営してみると、多くの経営者の方は、事業を続けるために「計画的」に進められているかが分からない状況になります。経営者の方々は、計画的に進めるために以下の3つの対策を取られるのではないでしょうか。
(1)経営状況を整理したり、対策を考えたりする
(2)書籍やネットで調べたり、研修で学んだりする
(3)社内外の関係者や専門家に助言を求める
上の2つは、経営者自身でできることなので、日頃より実行されている方も多いでしょう。ただし、これだけでは、他者からのフィードバックがないために、計画的な経営が行われているかの把握が不十分になるケースがあります。
現状把握を補うために「助言を求める」つまり「経営相談」を行うことが重要となります。
小規模企業白書(2020年)の「現状把握に関する自己評価(外部支援の有無別)」を見ると、外部支援を受けている者の方が「十分」又は「おおむね十分」と回答する割合が高く、外部支援を受けることの有効性が示されています。
- 資料:
- (株)野村総合研究所「中小企業の経営課題と公的支援ニーズに関するアンケート
東京商工会議所の「経営相談」の特長
経営相談先については、金融機関や顧問税理士等の専門家、業界関係者や経営者友人などが挙げられます。その一つとして、商工会議所・商工会もあるかと思います。相談者との関係性は以下のように整理できます。
相談先の例 | 相談先から見た「相談者」 |
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メインバンク等の金融機関 | ①経営に必要な資金を提供する相手(支援先) ②資金を返済してもらう相手(債務者) ③金利を支払ってもらう相手(顧客) |
顧問税理士等の専門家 | ④経営に必要な業務を提供する相手(支援先) ⑤業務報酬を支払ってもらう相手(顧客) |
同業種・異業種の経営者 | ⑥顧客獲得を競う相手(競合) ⑦取引を直接行う相手(顧客・発注先) ⑧取引に直接関係のない相手(第三者) |
商工会議所・商工会 | ⑨経営に必要な情報資源を提供する相手(支援先) ⑩取引に直接関係のない相手(第三者) |
商工会議所・商工会で設置されている経営指導員は、経営支援者(無償)として、利害関係者ではない中立の立場から、経営に関する助言を行うことができます。
経営指導員は、地域内の小規模事業者等を対象に、経営管理に関する指導又は技術向上や新たな事業の分野の開拓等に寄与する情報提供を主に行っています。年度ごとに定める事業計画に基づき支援が実施され、商工会議所の会員又は会員以外を問わず、広く公平に経営相談を行っています。
東京商工会議所の経営相談には、以下の特長があります。
特長1.無料で経営相談ができます
経営相談に関しての助言や情報提供に関して、事業者からの報酬を受け取ることは一切ございません。 会員ではない方でも相談可能です(ただし、東京23区内に事業所がある方に限ります)。
特長2.様々な経営課題に適切に対応することができます
経営指導員は、日頃より経営相談を行っているため、様々な経営課題に対応することが可能です。相談内容に応じて、無償の専門家派遣や適切な相談先の紹介をいたします(ただし、取引先や委託先の個別具体的な紹介、事業計画作成や各種申請・手続きの代理や代行等は行っておりません)。
特長3.秘密厳守を徹底しているため、安心して相談できます
経営指導員は、秘密厳守を徹底しておりますので、安心してご相談ください。利害関係者に話せない内容も、気軽に相談できる相手としてご活用ください。
特長4.地域性があるため、地域の公的支援の情報提供ができます
東京商工会議所には、国のほか東京都や23区等の地域の産業振興支援等の情報が集まります。相談内容に応じた、支援情報をお届けすることができます。
経営の悩みがあったとき、相談相手が周りにいないとき、まずは経営指導員にご相談ください。孤独な経営者の良き理解者として、寄り添いながら、課題解決をサポートいたします。経営指導員は、中小企業相談センターおよび23支部に常駐しております。