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海外ビジネス相談コラム「中小企業の海外展開戦略」

最終回 “頼りになるパートナー”代理店の活用を!




現在はコロナ禍のために海外出張は積極的にできない状態です。このような時に頼りになる現地パートナー「代理店」がいれば、様々な情報収集や現地での具体的な商談が可能になります。一時的な出張で行う営業活動よりも、現地による継続的な営業活動の方が有効です。


<十分な事前確認を>

まずは、代理店との契約もしくは指名までについて、以下の(1)(2)のような認識に相違があるかどうかの確認をしましょう。その次に(3)(4)を考えます。

(1)
立ち位置:「ぜひ売りたい」(日本側)と「採算次第での追加販売程度」(相手側)といった取り組みへのスタンスの違いや思い入れの温度差
(2)
予算や採算:価格設定や利益配分の線引きが不明瞭
(3)
取引上のルール:契約の面や販売範囲(主なエリア面)での定義が不明確
(4)
販売促進での役割分担:日本側のサポートの度合い、サンプルや販促でのコストの負担割合が未定、すり合わせが不十分なために営業への力が入らず、結果として後でトラブルの原因になります

<代理店活用4つのポイント>

次に、代理店へのフォローや育成についてですが、最も良くないパターンは何もしないことです。
やり取りが日本語でなく不自由であること以外に、「異文化理解」や「寛容さ」が不足しがちで、代理店を育成できないといった事例が多々あります。以下の点に留意してください。

(1)
現地への丸投げ禁止:ただ単に任せるのでなく、戦略会議などの開催や同行営業といったフォローが必要
(2)
十分な情報開示:日本での成功例や失敗例だけでなく、競合情報も積極的に提供
(3)
担当者への育成:日本に招くことも含め商品知識などの教育訓練実施や営業ツールの提供
(4)
時には牽制球:問い合わせや報告の徹底を促すことも重要

代理店は伸びしろがあり、日本側の教育次第で大きく化けるので「信・任・認」といったスタンス(但し、(4)も重要)と、「コミュニケーションは量が質を産み出す」の考えで、大事に育てて活用してください。

最後に、東商では海外ビジネスに関わる様々な相談対応をしております(下図参照)。コロナ禍で販売戦略を見直す中、特に初めて海外展開を検討されている中小企業の皆さまにおかれましては、ぜひ東商の「海外展開支援相談窓口」をご活用ください。



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