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<エネルギー・環境委員会>
環境ビジネス展開支援 事例紹介

環境ビジネス展開支援 事例紹介

企業基本情報

事業者名
株式会社ボタンデザイン
所在地
東京都杉並区荻窪4-24-18-101
主な事業内容
WEBページやパンフレット等の企画・デザイン・制作
代表者
松崎淳一
従業員数
3名
創業年
平成24年
URL

築浅物件への移転やオフィスレイアウトの工夫、電気使用量等の「見える化」で省エネ効果を実感

商工会議所「CO2チェックシート」のグラフ化機能による省エネ効果の「見える化」が更なる取り組み意欲を喚起


断熱性の高い新築物件への移転により光熱費を削減

大学卒業後の2012年に学生時代から住み続けている荻窪で創業しました。広告のプロモーション、看板や商品パッケージ・グッズの制作など販売促進を目的としたデザイン、WEBサイトの企画・制作、生活空間や住・商空間をより良くするデザインの企画提案・制作まで、幅広く手掛けています。 社員数は5名以下と小規模であり、オフィスもそれほど広くはありませんが、これまで蓄積した技術と経験、感覚を武器に、PR用パンフレットの作成をはじめ、身近な例ではレストランメニューのデザインまで、多種多様な制作物を世に送り出しています。
創業当初は築20年以上の物件にオフィスを構えていましたが、2年前に現在の場所へ移転しました。前の事務所はかなり古い建物で断熱性が極めて低く、冬になると在室中はガスストーブを焚いて寒さをしのいでいました。そのため、冬季はガス代がものすごくかかっていたことを覚えています。
その後、当時は新築物件だった現在の事務所に移転しました。このオフィスは鉄筋コンクリート造りで断熱性が非常に高いのが特徴です。また最新の高効率な空調を導入し、1台のみでオフィス全体の室温を最適な状態に保つことが可能となっています。したがって、現在は、ガスの供給を受けておらず、ストーブも利用していません。加えて、オフィス内の照明の一部をLEDに切り替えたことで、光熱費の削減を実現しました。


少人数で小さなオフィスだからこそ可能な省エネへの取り組み

オフィスのレイアウトの工夫も光熱費削減に繋がります。少人数でワンフロアのオフィスであることからレイアウトの自由度が高いことを活用し、パーティション等を置かず部屋の端から端が見えるようにするなど、空気の通り道を意識したレイアウトにしました。さらにはオフィス家具の配置も工夫して、日当たりの良さを採光性向上に繋げることができました。当社はデザインを得意とする会社であり、オフィスのレイアウトも同じような感覚で組み立てるなど、我々が得意とする分野の知識を省エネにも役立てることができたのではないかと思います。
我々の仕事のうち、特にパンフレットの内容等を打合せする場合は、紙に印刷したものを顧客にお見せすることが多く、多くのコピー用紙を使いますが、当社内での品質確認など試し刷りは裏紙を使うなど、身近だけど細かいところに気を付けています。
加えて、我々はパソコンを使ってデザイン等の業務を行っており、使用するソフトがパソコンに与える負荷が大きいことから、インターネット等を活用してパソコンの電力使用量を抑制する方法を探しました。その結果、冷却ファンを極力起動させないためにパソコンの周りに物を置かないことにしました。また、使用しない時には自動で休止状態にするよう設定するとともに、シャットダウンは週1回にして電力を最も使うと言われている起動の回数を極力少なくするなど、簡単にできる工夫に取り組んでいます。


「CO2チェックシート」で光熱費の推移を把握

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東京商工会議所杉並支部でお世話になっている方のお薦めで「CO2チェックシート」をダウンロードし、毎月の電気使用量と電気料金を入力しています。チェックシートの機能の中で、特に重宝しているのが自動でグラフ化してくれる機能で、消費電力や数値の羅列ではいまいちピンときませんが、データをグラフ化すると直感的でとても分かりやすいと思います。このような省エネ努力の「見える化」は、更なる取り組みへの意欲をかきたてるため、これから省エネに取り組む場合はもちろん、既に取り組んでいる場合にも有効なツールだと考えます。


メッセージ

当社は小規模のため、工場などのように派手な省エネ対策で取組可能なものはありません。しかし、小規模だからこそできることがあると思い、身近なことからコツコツ取り組んできました。まずは日常業務を見つめ直し、そこで見つけた省エネへのきっかけは、たとえ小さくても継続することで、一定の効果を生む可能性が高いことを、このページを見た方にはぜひとも体験していただきたいと思います。