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<エネルギー・環境委員会>
環境ビジネス展開支援 事例紹介

環境ビジネス展開支援 事例紹介

企業基本情報

事業者名
清水印刷紙工株式会社
所在地
東京都文京区音羽2-1-20
主な事業内容
印刷業(紙・冊子類及び特殊容器包装類のデザイン・印刷・制作)
代表者
清水宏和
従業員数
38名
創業年
昭和10年
資本金
3,800万円
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ライフサイクルでのコスト削減をお客様と一緒に考える

CO2の”見せる化”でコストダウン要求に打ち勝つ


自社内と客先に対する環境負荷の”見せる”化推進


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ライフサイクルCO2の削減はお客様のコストダウンに直結

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 印刷物のライフサイクル、紙の調達→印刷→納品→リサイクル→廃棄のうち、印刷業者が関与するCO2排出は14%に過ぎません(紙製DVDケースの事例)。同様にコストも全体に占める割合のうち34%に過ぎません。お客様からの価格引き下げのご要望に対し、ライフサイクル分析によりお客様に環境負荷を”見せる化”し、スペックの見直しによるコスト削減を行うことにより、結果としてお客様への提示価格の引き下げを実現しています。
つまり、環境負荷をまずは“知る”ことから始め、その負荷を環境配慮デザインの力で確実に“減らす”ことを追求することが、最終的にはコストを下げて品質を上げることにつながるということです。
このような製品のライフサイクル分析をベースとして、包装系・情報系に大別される印刷サービスのそれぞれの分野において、環境配慮を進展させることで印刷サービスの“質”を高度化しています。


工場内の電力消費量の見える化でコスト削減

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工場全体の電力消費量を把握している企業は多いのですが、個別の機器の電力消費実態を把握している企業は少ないのが実態です。工場全体のデータでは、どこに無駄があるか分かりません。そこで、工場内の大型機器に電力メーターを設置し、消費電力量を本社からも常時チェックできるシステムを設置しました。これにより、契約電力をオーバーしそうなときには不要な設備を停止させたり、設備を稼働させる順番を変えたりすることが可能となりました。結果として、契約電力の引き下げが可能となり、電力料金の引き下げを実現しました。



自社のホームページを活用し幅広く情報提供

清水印刷紙工は印刷業界にライフサイクル分析という考え方を広めるため、CO2排出量算定ソフトを自社のホームページでも公開しており、同業他社にも無償で提供しています。
また、自社の技術や考え方に対する意見も随時募集しており、印刷業界での環境トップランナー企業として注目を集めています。
最近では、製品のライフサイクルでのCO2排出量を把握し(カーボンフットプリント)、そのCO2排出量と同等の”他の場所でCO2を削減した価値(排出権)”を購入することで排出量を打ち消すカーボンオフセットと呼ばれる仕組みも手掛けています(カーボンオフセット)。

メッセージ

趣味のヨットで海に出ているときに海の汚れが気になり、環境に興味をもつようにりました。現在も事業経営の傍ら、大学院で環境エネルギーに関する研究を継続しています。
印刷サービス業界は「環境への配慮が大変遅れている」というイメージがあるため、ライフサイクルでのCO2排出量の見える化(カーボンフットプリント)を導入していけるようなサービスを実施したいと考えるようになりました。
環境に関する取り組みは、必ずコスト管理や品質管理など事業を営む上で考慮すべき事柄につながってきます。

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