導入企業事例

導入企業事例

現場の効率化(IT,IoT,スマートグラスなど) 販路拡大(ユーザーボイスの活用など) コミュニケーションの促進(情報の共有)
株式会社藤巧芸

株式会社藤巧芸 代表取締役 佐藤 大介

アクリルを熟知した知見と技術で、
商業施設や展示会の
ディスプレイを支える

仕事の進捗と原価把握を徹底。
成長し続ける企業へ

スマートものづくり
事例MOVIE

1現場で課題と向き合う

若い社員のアイデアを取り入れて

日々の仕事に追われ、
原価の把握や一人一人の仕事が
十分な成果につながらない

商業施設や展示会等で商品のディスプレイに用いるアクリル製のケースや棚の設計・製造・施工を行っている当社は、アクリルのことなら何でも対応できるプロ集団を自負しています。しかし、バブル崩壊後の長い不景気やリーマンショックを乗り越えてもなかなか会社が成長できているか実感できませんでした。その原因を探っていくと、日々の仕事がきちんと成果を生み出しているのかがよく見えていない。例えば、失敗した材料のロスや梱包資材なども無駄に多く使っているのではないか。また、社員一人ひとりの仕事が本当に無駄なく進めることができているか十分に把握できていませんでした。ディスプレィ用のケースや棚の取り付けの現場が商業施設の場合は営業時間後の深夜から作業が始まり、担当者は翌日午後出勤にしていますが、施工現場の作業は予定通りにいかない場合も多々あります。現場での取り付けを深夜12時で終えて翌日は午後出勤で他の仕事をする予定だったのに、取り付けが朝までかかったため翌日は会社を休ませることにしたのですが、その日の仕事を担当替えせざるを得ず社内が混乱するような事態が何度も発生してしまいました。こうした実態を振り返ってみると、当社は原価管理の把握だけでなく、仕事の進め方も成果に十分結びつけられていないという課題が浮かび上がってきました。
 もうひとつ、売上がなかなか上がらないので販路の開拓も懸案でした。業務用だけでなく一般消費者も取り込みたいと2014年~2015年頃にECサイトをオープンしましたがあまり効果がありませんでした。

2スマートものづくり実践

情報を得ることが何よりも大事。まずは表計算ソフトから始める。

情報を得ることが何よりも大事。
まずは表計算ソフトから始める。

2018年に販路を拡大しようと展示会出展を決めた時に、展示会補助金という制度があることを知り、その窓口だった東京商工会議所に初めて足を運びました。毎月様々なセミナーにも通うようになり、役立つ情報を得ることができています。そんな中で出会った中小企業診断士の方に原価管理と仕事の管理について課題を解決するためシステムの導入の検討を相談したところ、「いきなりシステム導入せずに、まず表計算ソフトでやってみるといい」というアドバイス。そこで、表計算ソフトを使って1つずつの仕事に管理番号をつけ見積金額と原価を入力していくことにしました。作業日報には何番の仕事を何時から何時まで行ったかを入れてもらう、材料の仕入れ伝票や業者からの請求書をチェックなども行い、それらのデータは工場の壁面のモニターに映し出し全員が工程管理および原価管理を共有できるようにしています。
 2019年には持続化補助金でECサイトのリニューアルを実施し、「エフプラストレス」というショップ名をブランドとしても商標登録し、アクリルケース等のサイズのカスタマイズまで受け付けられる仕組みを完備。SNSや動画配信チャンネルも少しずつやるようになりました。さらに、ECショップで販売する製品を拡充するために、ものづくり補助金でアクリル用のレーザーカッターと印刷機を導入していたので、新型コロナウイルスで感染症が拡大する中、対策に役立てていただこうとアクリル板のパーテーションを製作し、自社ECサイトや大手ネット通販で販売することにしました。

3課題解決

社員全員が進捗や課題を共有。ECや動画配信で販路を拡大。

社員全員が進捗や課題を共有。
ECや動画配信で販路を拡大。

表計算ソフトで毎日の工程表を組むようになって、的確な仕事の割り振りだけでなく、もしこの仕事が長引いたら誰がサポートするかなど、全体でうまく仕事を回せるようになりました。しかし活用が進んでくると、複数のパソコンで同時に入力できないなどの新たな課題が出てきたため限界を感じて、原価管理ができるシステムを導入し2020年12月から徐々に移行中です。これにより、数カ月先の売上と利益まで把握でき、帳票発行等も可能です。このシステム導入にはIT補助金を活用し、中小企業診断士からシステム開発会社を紹介していただきました。
 また、ECサイトには、緊急事態宣言が出るやいなやアクリル板のパーテーションへの注文が押し寄せ、業務用の受注が回復しないなか、ネット通販の売上でかなり補填しています。動画配信はそれまであまり活用していなかったのですが、コロナ禍で非接触営業志向なので、特注のお客様に対して提案する試作品を自社で動画撮影して動画配信サービスにアップしてみてもらい受注に至るなど、新しい営業の方法を見出すヒントも得ました。今後はECサイトもさらに拡充し、売上比率を3割程度まで上げていきたいと考えています。

できることから始め、情報は自分で取りに行く

日頃から社員とコミュニケーションを通じて人材活用のヒントを得ておく

 いきなりシステムを導入せずにまず表計算ソフトでやってみて、それからシステムを入れたことは、自分が何をしたいのか何を知りたいのかという目的と流れがよく理解できてよかったと思います。自分でできることからやっていくうちに、気づかなかったことに気づくようになると実感しているところです。
 当社は色々なご縁から得た情報でいくつもの助成金の活用もでき大変助かっていますが、情報は社内で座っているだけでは入ってきません。日々の業務が繁忙でも、月に数回は講演会やセミナーに行く時間を作るなど情報収集の努力をして、そこで専門家や新たな人との出会いを得ることが大切だということを自身の体験から実感しています。

企業情報

会社所在地:東京都練馬区氷川台2-7-21
電話:03-3559-1246
従業員:11名
創業:1976年
資本金:1,000万円
web:https://fujikohgei.com/
2021年2月時点