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健康経営倶楽部マガジン ≪2020.10.6 vol.59 ~コラムで学ぶ健康づくり~≫

2020年10月6日
東京商工会議所
会員交流センター

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健康経営倶楽部マガジン ≪2020.10.6 vol.59 ~コラムで学ぶ健康づくり~≫
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≪コラムで学ぶ健康づくり 目次≫◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◆

健康経営の取り組みの一環として、社員の健康リテラシー向上に活用できるよう、
職場の中でも簡単に取り組める健康づくりに関する知識等を提供するコラムを
掲載しております。

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1.働き方の新しいスタイルにおける「こころの健康」を保つコツ
  ~産業医から元気に働くためのアドバイス~

  「在宅勤務でのラインケアとセルフケアのポイント」
  (第4回/全7回)

                  ヘルスデザイン株式会社 坂本 宣明

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2.きょうも健やか!

  生活習慣病の元凶「メタボ」解消の決め手は?
 「肥満じゃないのに『糖尿病』!? “痩せメタボ”を知っていますか?」
  (第7回/全12回)             
               
                            株式会社NHK出版
   
   ※このコラムは、健康リテラシー向上に向けた情報提供を目的として、
    社員の皆さまへ「メール」または「文書回覧」の形式で転送できます。
    イントラ掲載、印刷等による社外への配布、営利目的での利用、内容
    の改変・抜粋、著者・監修者のプロフィールをはずしての転送はでき
    ません。転送可能な期間は本メルマガ配信後1年間です。

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1.働き方の新しいスタイルにおける「こころの健康」を保つコツ
  ~産業医から元気に働くためのアドバイス~

  「在宅勤務でのラインケアとセルフケアのポイント」
  (第4回/全7回)

                  ヘルスデザイン株式会社 坂本 宣明

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こんにちは、ヘルスデザイン株式会社の坂本です。
産業医の立場から、新しい働き方における、「こころの健康」を保つコツについてご紹介しています。
前回は、管理職による在宅勤務中の部下への対応(ラインケア)の3つのポイントを確認しました。それは、
「1.いつもの部下の様子と違うことに気づく」、
「2.部下に声をかける」、
「3.話を聞く(傾聴する)」というものでした。

今回は、そのポイントに基づいて、管理職による実際の対応を一緒に見ていきたいと思います。
後半では、セルフケアの基本として、生活リズムを整えるポイントについてご紹介します。

【営業支援部 A課長の悩み】

今年の4月に中途採用で入社してきた部下のZさん(30歳、男性)が心配です。
コロナウイルス感染拡大防止のために、2020年4月からは一気に在宅勤務が進み、4月と5月は、
毎日が在宅勤務となっていました。現在は、週3日が在宅勤務、週2日が実際の出勤日ですが、
Zさんは出勤日には頭痛や腹痛等の理由での欠勤がしばしば目立っています。
管理職としてZさんに仕事の負担をかけていないつもりですが、今後どのように対応していけば良いか
わかりません。

(対応のヒント!)
ラインケアの3つのポイントに基づいて、部下のZさんに対応していきます。

1.いつもの部下の様子と違うことに気づく

Zさんが中途入社した矢先に在宅勤務が一斉に始まったため、同僚同士のコミュニケーションが取りづらい状況に
なっていました。さらに、A課長も在宅勤務中の部下の状況を把握できていなかったため、Zさんの困りごとに
気づかず、早期発見がやや遅れてしまったかもしれません。

2.声をかける=タイミングを逃さずに!

今回はすでに勤怠に影響が出てきています。これは明らかにいつもの部下の様子と違うというサインです。
管理職として様子を見ることなく(放置することなく)、部下のZさんに声をかけることが先決です。
面談の際には、「大丈夫?」と単に聞くだけではなく、「最近疲れているみたいに見えるけども・・」や
「最近休みがちであることが心配なのだが・・」などと、管理職として気になったことを率直に伝えるように
しましょう。

3.話を聞く(傾聴する)=相手を尊重して、聞き役に徹する

話を聞く際に大切なことが「傾聴」でした。管理職として助言したくなる気持ちはまずは抑えて、相手の
思いを尊重しながらじっくり聴いていきましょう。部下は助言を求めているのではなく、まずは聴いて
ほしいのです。丁寧に話を進めていきましょう。

これらを踏まえると、実際の対応の例は以下のとおりです。

A課長:「最近、Zさんが休みがちなので、管理職として心配しています。
     何か困ったことがあれば教えてくれない?」
Zさん:「・・・・。実は、4月に中途入社で入ってきたのですが・・、仕事の勝手がわからず、
     今までの仕事の経験を生かそうと思って取り組んでいたのですが、どうにも上手くいかなくて・・。」
A課長:「仕事の勝手がわからず、経験を生かして頑張ろうとしていたけども、
     上手く仕事が進まなかったのですね。なるほど・・。」
Zさん:「はい・・。職場の同僚に相談しようと思っていても、在宅勤務が急に始まったので
     皆と顔を合わせたことがなかったので、相談しづらくて・・・。」
A課長:「職場同僚と顔を合わせたことがなくて、相談しづらかったのですね。」
Zさん:「そうなのです、実は、・・・(続く)。」

いかがでしょうか。
ラインケアは管理職による部下への対応の始まりです。管理職一人では解決できないこともあるかもしれません。
その時は、管理職一人で抱え込むことなく、自分の上長に相談したり、産業医や保健師に相談したり、医療機関に
つなぐことを考えていきます。
以上、ラインケアの具体例についてご紹介しました。傾聴を織り交ぜながら、部下と話をすることを
心がけてみて下さい。

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次に、セルフケアの基本である、「生活リズムを整える」ということをご紹介します。
これは第1回のコラムでも簡単に触れましたが、とても重要で基本的なことなので確認してみて下さい。

在宅勤務では、
・仕事のオンオフがつけられない、そのため夜や休日に仕事をしてしまう
・通勤時間がなくなったため、夜更かしや朝寝坊をしてしまうなどのように生活リズムが乱れやすく
 なってしまう状況があります。
 生活リズムの乱れは、疲労の蓄積につながり、こころの健康に影響してきますので改善が必要です。

→改善のヒント

□いつも通りの時刻に起床就寝をするようにしましょう
 朝に太陽の光を浴びることによって生体時計がリセットされます。私たちの体の生体時計は、24時間よりも
 長いため、遅く寝て、遅く起きるという生活に少しずつシフトしてしまう傾向があります。
 それを直すためには起床後に窓の近くや外に出て、できれば15分ほど太陽の光を浴びるようにしましょう。
 曇りの日でも雨の日でも大丈夫です。なお、部屋の電気では照度が足りませんのでご注意を。
□在宅勤務でも、着替えを行って仕事のオンオフのメリハリをつけます。
□始業前や終業後にウォーキングをすることもおすすめです(運動不足解消にも繋がります)。
□仕事中は小休止の目安となるアラームをセットして、うまく小休止とりましょう。
□仕事が終わったらPCは机の上から片付けましょう。

これらの工夫を参考にして、自分の生活リズムを整えていきましょう。

以上、管理職による部下への対応(ラインケア)の例と、生活リズムを整えるためのヒントについて
ご紹介しました。
次回は、在宅勤務中に実践したいセルフケアの具体例(良い睡眠の取り方など)をさらに
ご紹介していきたいと思います。それではまた来月、お会いいたしましょう!

ヘルスデザイン株式会社
坂本宣明 産業医、労働衛生コンサルタント、博士(医学)
https://health-d.co.jp/corporate/

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2.きょうも健やか!

  生活習慣病の元凶「メタボ」解消の決め手は?
 「肥満じゃないのに『糖尿病』!? “痩せメタボ”を知っていますか?」
  (第7回/全12回)             
               
                            株式会社NHK出版
   
   ※このコラムは、健康リテラシー向上に向けた情報提供を目的として、
    社員の皆さまへ「メール」または「文書回覧」の形式で転送できます。
    イントラ掲載、印刷等による社外への配布、営利目的での利用、内容
    の改変・抜粋、著者・監修者のプロフィールをはずしての転送はでき
    ません。転送可能な期間は本メルマガ配信後1年間です。

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太った中高年者に多く見られる「メタボリックシンドローム(メタボ)」。
“肥満じゃないから糖尿病にはならないよ”と思っていませんか?

【「糖尿病=肥満」とは限らない】

「糖尿病」は、過食、運動不足などにより内臓脂肪が蓄積する「内臓脂肪型肥満」となり、その結果、
膵臓(すいぞう)から分泌されるホルモンである「インスリン」の働きが低下して発症してくる、
と捉えられてきました。では、肥満でなければ糖尿病の危険はないのでしょうか?

順天堂大学大学院医学研究科スポートロジーセンターでは、通常の健康診断では何ら異常が認められない、
肥満のない中年男性150名あまりについて、さまざまな最新医療機器を駆使して詳しく検査しました。

すると、肝臓や筋肉での脂肪蓄積量が多い一方、筋肉量は少なく、歩行速度で調べたところ筋力も落ちている
ことがわかりました。さらに、同じ被験者に「インスリン」を注入しつつ、健康な人の食後のインスリンレベルに
まで高めて肝臓や筋肉でのブドウ糖処理能力を調べてみると、健康な人に比べ明らかに低下していることが
わかったのです。“これはもしや”と、今度は食事を摂ってもらい、食後の血糖値の上昇程度を見ると、異常に
高くなっていることも判明したのです。

“肥満でもないのに、なぜ”と生活について詳細に聞き取りをしてみると、多くの被験者で共通する点が
見られました。それは、平日は多忙で運動をする時間がとれず、週末は疲れて家でじっとしているため、
筋肉量も筋力も低下し、ブドウ糖を取り込むことができなくなっていたこと。
また、食事は短時間で済ませざるをえないことから、食事内容もから揚げなどの脂っこい料理が多いため、
肝臓や筋肉に脂肪がたまった「脂肪肝」や「脂肪筋」になり、ブドウ糖を取り込むことができなくなって
いたこと、などが判明したのです。さらに悪いことに、“太っていないので大丈夫”と自己判断し、
この生活習慣を変えてこなかったのです。

このような結果から、食後には血糖値が異常に高くなっており、メタボではないのに糖尿病を発症
していたのです。痩せていても、メタボと同じ状況にある“痩せメタボ”の人たちが日本には多くいることを
覚えておいてください。

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております
(執筆年月日:2017年11月28日)。

[監修]河盛隆造 かわもり・りゅうぞう
順天堂大学名誉教授ならびにトロント大学教授
1968年大阪大学医学部卒業。トロント大学医学部、順天堂大学医学部内科学・
代謝内分泌学教授などを経て、現職。専門は糖尿病・代謝内分泌学、動脈硬化学。
糖尿病に関する誤った知識や危険な情報に警鐘を鳴らし、正しい知識の普及に尽力している。

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