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企業向け新型コロナウイルス対策情報 第30回 新型コロナウイルスに関する情報の取り扱い方

2020年9月14日
東京商工会議所

東京商工会議所では、新型コロナウイルスが感染拡大する中、企業での対策に活用できる情報として、
産業医有志グループ(※)より提供される「企業向け新型コロナウィルス対策情報」を配信(不定期)しております。

本対策情報は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)が作成し、
厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生
(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けたものです。
詳細は本ページ下部の「文責」をご覧ください。

企業の経営者・担当者のみなさま、新型コロナウイルスに関する情報収集は適切に行えていますでしょうか?
日々刻々と情勢が変わっている中で、情報は非常に重要なものですが、
逆に誤った情報を信じてしまったり、誤った対策を行うことは、企業にとってもリスクです。
適切に情報を取得し、冷静に判断していきましょう。


1.課題の背景
コロナ禍では、情報(information)と感染拡大(pandemic)から成る造語の
インフォデミック(infordemic)という言葉が作られるほど、
さまざまな情報が氾濫しており、その中にはフェイクニュースやデマニュースであったり、
根拠がはっきりしない情報も含まれており社会全体が混乱しています。
また、企業の中で扱う従業員の感染に関する情報についても
不当な差別につながらないように注意が必要になります。


2.事業所でできる対策

○公共性・公益性の高い情報を収集する

○根拠があいまいな情報や対策は安易に社内で取り入れない、拡散しない

○感染者や濃厚接触者などの個人情報の共有は最低限の範囲とし、
 不利益な取り扱いをしない

1)公共性・公益性の高い情報を収集する

新型コロナウイルスは、少しずつその特性が分かってきていますが、
なお分からないことが多いと言えます。
そのため、根拠があいまいな情報や信頼性の低い情報が多いことも事実です。
そこで以下のような信頼性の高い情報を集めることが重要です。

□国(内閣府や厚生労働省)
□地方自治体
□国立感染症研究所感染症疫学センター
□日本渡航医学会・日本産業衛生学会などの専門家学術学会

本発信情報の関連情報にリンクを掲載しております。
また、産業医有志グループのバックナンバーもご参照ください。

2)根拠があいまいな情報や対策は安易に社内で取り入れない、拡散しない

信頼性の低い情報を取り入れたり、拡散してしまうことは社内の混乱を引き起こしかねません。
目新しい対策に飛びつくのではなく、新しい生活様式やチェックリスト、
業種別ガイドラインを中心に対策を考えることが重要です。

□信頼性が低い情報は取り入れない、拡散しない
□公共性・公益性の高い情報をもとに対策を行う
□対策事項やマニュアルを、契約している産業医などの専門家にレビューを依頼する

3)感染者や濃厚接触者などの個人情報の共有は最低限の範囲とし不利益な取り扱いをしない

感染者に対して不当な差別が生じると、従業員同士で傷つけ合ったり、
ときに感染した従業員を追い込んでしまうことがあります。
また逆に、症状が出ていても隠して出社してしまう懸念もあります。
そこで、社内で感染者や濃厚接触者が発生した際の情報の取り扱いについて定めておくことや、
注意事項を啓発することが重要です。

□新型コロナウイルスに感染したとの報告を受け付ける部署(担当者)を決め、
 全員に周知している。
□情報を取り扱う部署(担当者)の取り扱い範囲とプライバシー保護のルールを決め、
 全員に周知する
□感染者や濃厚接触が職場で発生した場合の対応をルール化し、全員に周知する
□感染が判明しても、解雇その他の不利益な取扱いを受けないこと
 及び差別的な取扱いを禁止することを全員に周知し、徹底を求めている。

【文責】五十嵐 侑(東北大学大学院 医学系研究科 産業医学分野 大学院生)

※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
 厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)の
 サポートも受けております。

OHサポート株式会社(代表/産業医 今井 鉄平)では、経営者・総務担当者向けに必要な感染拡大防止策情報を随時配信しています。
本情報は著作権フリーですので、ぜひお知り合いの経営者に拡散をお願いします。

また、動画配信も行っております。参考情報リンク8)参照。

※本情報配信に関するご意見・ご要望は、こちらまでお寄せください。
 covid-19@ohsupports.com

※これまでに配信しましたバックナンバーは、参考情報リンク9)参照。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
ビジネス交流部 会員交流センター