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企業向け新型コロナウイルス対策情報   第62回 オミクロン株に対しても基本的な対策が大切です

2022年1月28日
東京商工会議所

東京商工会議所では、新型コロナウイルスが感染拡大する中、企業での対策に活用できる情報として、産業医有志グループ(※)より提供される「企業向け新型コロナウィルス対策情報」を配信(不定期)しております。

本対策情報は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)が作成し、和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。詳細は本ページ下部の「文責」をご覧ください。

健康経営倶楽部マガジン臨時号          2022/1/28
               東京商工会議所 ビジネス交流部
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    企業向け新型コロナウイルス対策情報
 第62回 オミクロン株に対しても基本的な対策が大切です
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※健康経営倶楽部マガジンの臨時号として、新型コロナウイルスの感染拡大防止
に向けて、企業での取り組みに活用できる情報を、ご登録の皆様に不定期に配信しています。

【下記コンテンツについて】
産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成の上、
国際医療福祉大学・公衆衛生学教授 和田耕治先生(元 厚生労働省新型コロナウイルス対策本部
クラスター対策班)のサポートも受けています。

企業の経営者・担当者のみなさま、主に流行する変異株がオミクロン株になっても、
基本的な感染拡大防止策は従来と同じです。

1.課題の背景:
2021年10月から12月まで低水準であった日本国内の感染確認者数が2022年1月に入って
急増し「第六波」とも呼ばれています。主なきっかけとして、年末年始に人と人との
接触機会が増えたことに加え、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)からB.1.1.529系統の
変異株(オミクロン株)による流行に置き換わりつつあることが考えられます。
今回はオミクロン株の特徴とともに、職場での対策の方向性について解説します。

2.企業でできる対策:
○オミクロン株の特徴を知る。
○「密」を避けるなどの基本的な対策を継続する。
○3回目を含む新型コロナワクチン接種を推奨する。

2-1.オミクロン株の特徴
(1) 従来のウイルスと異なる特徴
・他の人に感染しやすい
・潜伏期間が短い: デルタ株は約5日、オミクロンは約3日
・重症になる確率は低い
(2)従来のウイルスと変わらない特徴
・主な感染経路は飛沫感染と接触感染
→基本的な感染拡大防止策も変わらない

オミクロン株は、デルタ株までの従来のウイルスよりもさらに他の人にうつりやすく、
また短い日数のサイクルで感染者が増えていくため、地域によってはこれまで経験した
ことのない数が報告されています。重症になる確率が低い点についても、感染しやすさと
併せて考えると素直に喜ぶことはできません。
例えば自分一人が感染した場合に重症化する確率は従来の半分だったとしても、同じ地域
の患者数が従来の2倍以上に増えると重症者の人数は増えてしまい、医療機関の逼迫に
つながります。企業においては、同時期に感染者または濃厚接触者となって出勤できない
従業員が増えると事業運営への影響も大きくなってしまいます。
一方、従来のウイルスと変わらない特徴は、主な感染経路が飛沫感染(いわゆる
「エアロゾル感染」を含む)と接触感染であることです。
これは、基本的な感染拡大防止策も従来と変わらないことでもあります。

2-2.基本的な対策の継続
○個人レベルの対策
・「3密(密集・密接・密閉)」や「特にリスクの高い5つの場面の回避」
・他の人がいる場所でのマスク着用(できるだけ不織布マスク)
・共用物に触った後、食事の前後などの手洗いまたはアルコール手指消毒
○職場や学校における対策
・テレワークの推奨
・こまめな換気
・体調不良時は出勤しないこと(自宅療養または医療機関受診)の周知

個人レベルでは、これまで繰り返し呼びかけられてきた「3密(密集・密接・密閉)」や
「感染リスクが高まる5つの場面」の回避、他の人のいる場所でのマスク着用、共用物に
触った後などのこまめな手洗いまたは手指消毒が引き続き大切です。
職場や学校における対策も変わりません。対策の狙いは、もし誰かが感染したとしても
職場内での拡大を抑え、濃厚接触者を減らすことで事業運営への影響を最小限にすることです。
テレワークを推奨して同じ場所に集まる人数を減らす、それでも人が集まる場所はこまめに
換気する、そして体調に異変があるときは出勤を控えるといったポイントは必要に応じ再周知しましょう。

参考①
参考➁

2-3.3回目を含む新型コロナワクチン接種の推奨
オミクロン株は新型コロナワクチン接種済の人でも感染しやすいと考えられています。
その背景のひとつとして、2回目接種から6か月を過ぎると抗体価が低下してくることが
挙げられています。ただし、免疫の仕組みは抗体だけではなく、他の様々な細胞の働きも
関係しますので、接種前と全く同じ状態に戻るわけではなく、感染しても重症になる確率は
未接種者より低くなります。
本情報配信の第61回でも取り上げた追加(3回目)接種は「ブースター接種」とも呼ばれ、
すでに行われている諸外国ではオミクロン株に対しても感染および重症化を防ぐ効果が報告
されています。日本国内での対象者は、64歳以下の方の場合、2回目接種から8か月以上経過
したことが条件とされていたところ、政府で接種時期の前倒しが検討された結果、2022年3月
からは1か月短い7か月以上経過した人が対象となる予定です。

【文責】田原 裕之(産業医科大学 産業精神保健学)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

OHサポート株式会社(代表/産業医 今井 鉄平)では、経営者・総務担当者向けに必要な感染拡大防止策情報を随時配信しています。本情報は著作権フリーですので、ぜひお知り合いの経営者に拡散をお願いします。

また、動画配信も行っております。参考情報リンク参照。

※本情報配信に関するご意見・ご要望は、こちらまでお寄せください。
covid-19@ohsupports.com

※これまでに配信しましたバックナンバーは、参考情報リンク参照。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
ビジネス交流部 会員交流センター