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健康経営倶楽部マガジン ≪2021.3.2 vol.74 ~コラムで学ぶ健康づくり~≫
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◎きょうも健やか!
~「花粉症シーズン」を乗り切る為に~
薬物療法は最もつらい症状をめがけて!
(第12回/全12回)
株式会社NHK出版
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抜粋、著者・監修者のプロフィールをはずしての転送はできません。
転送可能な期間は本メルマガ配信後1年間です。
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あなたが最もつらいのは、鼻水? 鼻づまり? 目のかゆみ?
花粉症の薬物療法は、症状の種類と重症度によって薬を使い分けます。
【症状が出始めたら早めに受診・治療開始】
薬物療法のポイントは、症状の出始めに使うことです。効果を上げるために、
かつては花粉が飛散する何週間も前から薬を使う必要があるとされていました。
しかし、現在では薬の即効性が高まってきたこともあり、症状が出始めてからでも
間に合います。とはいえ、症状がひどくなってから薬を使っても効きにくいことが
多いので、タイミングを逃さないようにしましょう。
薬は、最も強く現れている症状に合ったものが選ばれます。
作用の仕方や即効性の有無によって多くの薬があるので、患者さんに合った薬を併用します。
【鼻水とくしゃみに効く薬、鼻づまりに効く薬】
花粉症の治療薬には、次のようなものがあります。
・抗ヒスタミン薬
アレルギー症状を引き起こす物質の1つであるヒスタミンの作用を抑制する薬です。
即効性があり、くしゃみ、鼻水に効果があります。鼻づまりにはやや効きにくいとされています。
副作用に、眠気や口の乾きがありますが、最近の「第2世代」といわれる抗ヒスタミン薬では、
副作用も少なくなっています。
・化学伝達物質遊離抑制薬
マスト細胞からヒスタミンなどの炎症を誘導する物質が出されるのを抑制する薬です。
くしゃみ、鼻水のほか、鼻づまりにもやや効果があります。効果はマイルドで効果が現れるまで
数日~2週間ほどかかりますが、眠気や口の乾きなどの副作用が起こりにくいのが特徴です。
・抗ロイコトリエン薬、抗トロンボキサン薬
化学伝達物質の1つであるロイコトリエンの作用を抑える薬や、血管壁に作用する
トロンボキサンを抑える薬です。どちらも鼻づまりに高い効果を発揮します。
ただし、効果が出るまでに少し時間がかかります。
・鼻噴霧用ステロイド薬
鼻づまりをはじめ、鼻の症状全般に効果があります。鼻の中に噴霧して使うので、
局所で高い効果を発揮し、内服するステロイド薬と比較して副作用も少ないことが特徴です。
・点眼薬
目のかゆみには、主に抗ヒスタミン作用のある点眼薬を使います。
・漢方薬
一般的には効果はマイルドで、効き始めるまで数日かかります。
漢方薬だけで治療することは少ないものの、よく効く人もいます。
※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年6月6日)。
[監修]岡本美孝 おかもと・よしたか
千葉大学大学院教授
1979年秋田大学医学部卒業。ニューヨーク州立大学バッファロー校留学、
山梨医科大学耳鼻咽喉科教授などを経て現職。
専門は耳鼻咽喉科学・特に花粉症などのアレルギー性鼻炎の治療。
厚生労働省の研究班で舌下免疫療法の研究に従事。花粉症治療のスペシャリスト。
上記コラムの無断転載を禁じます。
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