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企業向け新型コロナウイルス対策情報 第4回 教職員の感染拡大を防ぎましょう

2020年4月13日
東京商工会議所

東京商工会議所では、新型コロナウイルスが感染拡大する中、企業での対策に活用できる情報として、産業医有志グループ(※)より提供される「企業向け新型コロナウィルス対策情報」を配信(不定期)しております。

※本対策情報は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)が作成し、厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けたものです。
 詳細は本ページ下部の「文責」をご覧ください。

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第4回 教職員の感染拡大を防ぎましょう

【今回は「学校における感染予防対策」に関してのコラムですが、
 企業での対策の参考にもなりますので、ぜひご確認ください。】


学校を運営する教育委員会・学校長のみなさま、児童生徒とあわせて教職員の感染予防対策にも目を向けましょう。

1.課題の背景

学校での集団感染予防対策は、児童生徒間だけではなく、学校で働く教職員の感染予防対策にも目を向ける必要があります。
教職員に感染がおこると、児童生徒・保護者だけではなく地域住民の不安につながることも否めず、対処を誤ると学校経営自体を揺るがす問題となりかねません。すでに教職員の感染や濃厚接触者が確認されて対応している事例もあり、その中には、教員としての使命感や、新卒採用者や異動後教職員など新たな職場でのコミュニケーションがまだ十分ではないことを背景に、体調不良を把握するまでに時間がかかって結果的に至急の対応を迫られているケースもあります。
こうしたことから、教職員への感染予防をできる限り防ぐことと、教職員が感染した場合の周辺への影響(風評を含む)を最小限に抑えられるように、準備をしておくことが大切です。


2-1.学校でできる対策(1):教職員間の感染予防のために

○教職員全員の健康観察を実施し、体調不良者を把握する

○体調不良者がそのことを言い出せるような職場環境や雰囲気を醸成する

○体調不良者が複数名一定期間休んでも他の職員に過度の負荷がかからないよう、流行期間中の業務負荷を見直す

○職員室での飛沫感染を予防する

○共用機器を介しての接触感染を予防する

日本渡航医学会と日本産業衛生学会が作成した「新型コロナウイルス情報:企業と個人に求められる対策」では、職員の健康状態のモニタリングをするよう勧められています。
※本ページ下部のリンク(1)をご覧ください。

・発熱などの風邪の症状がある場合は出勤しないで自宅待機を指示しましょう

・発熱がなくても呼吸器症状等の体調不良の兆候が見られる場合も出勤を控えさせましょう

・体調不良を理由に出勤しないことに後ろめたさを感じない職場の雰囲気を醸成しましょう

・新卒採用者や異動者など新職場にまだ慣れていない教職員でも発熱や呼吸器症状などを申告しやすいように、着任当初から積極的なコミュニケーションを図れるように努めましょう。

・今年度は指導要領改訂などの授業内容への対応が多く必要であることから、体調不良者による療養休暇が複数発生しても対応できるよう、流行期間中は授業以外の業務の絞り込みを検討しましょう。

また、WHOでは、一般市民向けの感染予防策として、手洗い、咳やくしゃみをする人と1m以上の距離と保つこと、顔を触らないことなどを勧めています。
また、学校では印刷機や校務支援用端末など、教職員が共用する道具も少なくないので、以下のことに気をつけましょう。

・職員室や事務室・用務員室などの教職員スペースでも「3つの密」をできる限り避けるために、少なくとも1つ以上の窓を開けておきましょう。必ずしも窓を広く開ける必要はありませんが、換気の程度は天気や教室の位置によって異なるため、また夏季は熱中症のリスクもあるので、必要に応じて学校薬剤師や産業医と相談してください。

・可能であれば、職員同士が対面で座らないような座席の配置や衝立の設置を検討しましょう。なお、こうした「ハード環境面」での対応が難しい学校も多いと思いますので、その際は職員室内で大きな声で話をしない、話をする際はお互いの距離を意識する、小会議は職員室以外の場所で実施する、などの「ソフト環境面」での対策を意識しましょう。

・教職員の多い職員室内での発言を少なくするために、学年会などは換気のできる教室や会議室を利用しましょう。少人数での会議の際は参加者の社会的距離の確保やマスク着用などを検討しましょう。

・全体職員会議は、資料や掲示板などの活用や、議題および発言は重要な議題に絞るなど、できるだけ時間短縮を図りましょう。会議によっては参加する人数を制限しましょう。

・印刷機や校務支援システム端末などの共同利用機器を使用する前には、手洗いやアルコールでの手の消毒をしましょう。また、共同利用機器のうち手がよく触れるスイッチやキーボード・マウスなどは、1日1回以上消毒液を使用しての清掃をしましょう。また、使用後は手洗いをしましょう。


2-2.学校でできる対策(2):教職員から児童生徒への感染予防のために

○教室での3つの密を避ける

○教室の換気を行い、話すときにはできるだけマスクをする
 
教室での3つの密を避けること、授業におけるマスクの着用については、「新型コロナウイルス感染症に対応した小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における教育活動の再開等に関するQ&A(2020年4月6日時点)」に準じて、室内換気や相手との距離を意識した対応をしましょう。
※本ページ下部のリンク(4)をご覧ください。


2-3.学校でできる対策(3):教職員自身の感染予防のために

○教職員に感染リスクの高い行動をとらないように自覚を促す

人との距離が近くなりやすい客席の狭い店での会食やカラオケ、接待を伴う飲食店の利用、流行拡大警戒地域への旅行など、感染リスクの高い行動をとらないよう気を付けましょう。
教職員に対してリスクの高い行動への注意喚起を行うとともに、後で行動を振り返られるよう簡単に外出等の記録を残しておくよう促すのもよいでしょう。


2-4.学校でできる対策(4):教職員の感染が確認された場合の対応

○教職員の感染が確認された場合は、速やかな公表等の対応に協力する

○感染した教職員を非難や風評から護る
 
教職員の感染が確認された場合は、所管の教育委員会および文部科学省への報告を起点に、教育委員会の手順に沿った対応への協力が必要となります。

・学校として取り組んでいた感染防止対策が説明できるように整理をしておきましょう

・保健所から当事者の発症前14日間の行動の報告を求められますので、その調査に協力をしましょう

・感染の当事者となった教職員を、校内はもちろん校外からの非難や風評から護りましょう。如何なる不安全行動があったとしても、当事者もまた被感染者であり、また今後、同様に療養休暇者が発生した時には、その代わりに頑張って学校を支えてくれる大切な人材であり、仲間であることを忘れないでください。


<関連情報リンク>

・日本渡航医学会産業保健委員会、日本産業衛生学会海外勤務健康管理研究会
「新型コロナウイルス情報 企業と個人に求められる対策 Q&A版」(2020年3月24日)
 ※本ページ下部のリンク(1)をご覧ください。

・新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年4月1日)
 ※本ページ下部のリンク(2)をご覧ください。

・厚生労働省
「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」
 ※本ページ下部のリンク(3)をご覧ください。

・「新型コロナウイルス感染症に対応した小学校、中学校、高等学校及び特別
  支援学校等における教育活動の再開等に関するQ&Aの送付について」
 (2020年4月6日時点)
 ※本ページ下部のリンク(4)をご覧ください。


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【文責】櫻木 園子(京都工場保健会・産業保健推進部・医療次長)
【監修】山本 健也(東京大学環境安全本部・准教授)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
 厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

OHサポート株式会社(代表/産業医 今井 鉄平)では、経営者・総務担当者向けに必要な感染拡大防止策情報を随時配信しています。
本情報は著作権フリーですので、ぜひお知り合いの経営者・総務担当者の方に拡散をお願いします。
※これまでに配信しましたバックナンバーは、本ページ下部のリンク(5)をご覧ください。
※本内容に関するご意見・ご要望は、下記までお寄せください。
 covid-19@ohsupports.com

以上
【本件担当・問い合わせ先】

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