ニュースリリース
健康経営倶楽部マガジン ≪2020.2.4 vol.37 ~コラムで学ぶ健康づくり~≫
東京商工会議所
会員交流センター
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健康経営倶楽部マガジン ≪2020.2.4 vol.37 ~コラムで学ぶ健康づくり~≫
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および、健康経営アドバイザー研修にお申込みの方に配信しています。
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2020年2月号より、配信スケジュールを下記の通り変更しております。
ご確認をお願い致します。
(2020年2月号~)
・第1火曜日 コラムで学ぶ健康づくり(本号はこちらです)
※健康に関するコラムのみの配信します。
健康経営優良法人認定の評価項目の一つでもある社員への
健康リテラシー向上に向けた情報提供ツールとして、
社員の皆さまへ転送いただくなどご活用ください。
・第2、4火曜日 健康経営お役立ち情報
※健康経営に関するイベント・セミナー情報などを毎月2回
に拡充して提供します。
従来よりもさらにタイムリーに情報をお届けします。
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企業での感染症対策を支援します!
「職場で始める!感染症対応力向上プロジェクト」のご案内
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東京商工会議所は、従業員のリテラシー向上に向けた教材の無料提供や、BCP
策定の為のツール提供など、感染症の脅威から企業を守る為の事前対策につい
て支援に取り組んでおります。
⇒詳細・お申込みはこちら
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/12/
【問い合わせ先】
東京商工会議所 サービス・交流部 会員交流センター
TEL:03-3283-7670
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≪コラムで学ぶ健康づくり≫--------------------------------------------
健康経営の取り組みの一環として、社員の健康リテラシー向上に活用できるよ
う、職場の中でも簡単に取り組める健康づくりに関する知識等を提供するコラ
ムを掲載しております。
<目次>
1.睡眠でパフォーマンスを向上!
~睡眠が企業の働き方改革・健康経営を変える~
「育児や介護と、よい睡眠を両立するには」
(第7回/全8回)
株式会社ニューロスペース
2.ナッジで従業員の健康活動をそっと後押し
~行動デザインで健康経営を次のステップへ~
「ナッジとは、人を動かすきっかけのデザイン」
(第2回/全6回)
株式会社NTTデータ経営研究所 西口 周
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1.睡眠でパフォーマンスを向上!
~睡眠が企業の働き方改革・健康経営を変える~
「育児や介護と、よい睡眠を両立するには」
(第7回/全8回)
株式会社ニューロスペース
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育児や介護をされている方にとっては、時折、いつも通りの睡眠を取れないこ
とがあるかと思います。今回は、そのような方に向けて睡眠のテクニックをご
紹介したいと思います。
まず、育児や介護をしながらの睡眠において、何が大変かといえば、夜泣きや
緊急対応などで夜中に起こされて、眠りが分断されるということです。
そして、対応が終わりようやく眠れるようになっても、一度覚醒してしまって
おり、なかなか寝つけないということも、よくあるお悩みとしてお聞きします。
私たちの睡眠は、眠り始めから3時間で質が決まるともいわれています。その
時間の間に、深い眠りがいかに出現できるか、そして、いかに分断されずに連
続して眠れるか、が非常に重要な指標になってきます。そのため、3時間以内
のタイミングで起こされてしまうと、たとえ睡眠時間をたっぷり取っても疲れ
がとれずらく、だるいという状態に陥ります。
それでは、どうすれば良いのでしょうか?ポイントは3点です。
まず、1点目は、起こされる時刻を予め想定して、その時刻に併せて、眠る時
間を早くするということです。育児の夜泣きで睡眠の途中に起こされたとして
も、そのタイミングをできる限り睡眠の後半にさせることが重要となります。
21時に眠れば、仮に夜中1時に起こされたとしても、重要な最初の3時間の睡
眠は確保できます。その為、赤ちゃんと一緒にお父さんお母さんも早く眠るこ
とが大切です。
そして、途中で起きて、おむつ交換や介護をする時は、部屋を明るくしないよ
うにしてください。明るい白色光を部屋にともしてしまうと、体内時計がずれ
てしまいます。薄暗い暖色系の光を灯しましょう。
2点目は、睡眠の絶対時間を長くすることです。
前半にしっかり眠れていたとしても、やはり途中で起こされると翌日はつらさ
が残ります。しかし、睡眠時間自体がしっかり確保できていれば、身体も心も
休息を取ることが可能となります。
睡眠の後半はレム睡眠※が多く出現しますが、心の休息という観点でとても大
切な時間になります。21時に寝て1時くらいに起こされて2時に再度寝たとし
ても、6時くらいまで寝て、合計で8時間くらい休息が取れている状態を目指
しましょう。
※睡眠の後半に多く出現し、主な役割は記憶や心の整理。
最後の3点目は、仮眠です。
上記の2点がうまく実行出来なかったときや、昼間に眠気を感じやすいときに
は、遠慮なく戦略的に仮眠を取るよう心がけましょう。そうすることで午後の
集中力が上がりミスなどが減ります。
30分以内の仮眠を起床から6~7時間後のタイミングでとりましょう。また、
仮眠をするまえにカフェインを摂取しておくと、起きてから眠気を感じずにパ
フォーマンスを発揮しやすくなります。
自分だけであれば、好きに眠り、好きに起きることが出来ますが、育児や介護
となると、どうしても誰かのために途中で起きねばならない場合もあります。
そこで、先述のように、睡眠の質を可能な限り上達させるテクニックや、睡眠
の絶対時間の確保、そして十分な休息がとれなかった場合の仮眠によって、乗
り切っていきましょう。
また、育児や介護を抱えている人にこのような睡眠の悩みが発生することを職
場のメンバーが理解しあい、お互いの睡眠を尊重できるようになることも大切
です。そこで、本コラムは、現在、育児や介護に直面されていない方にもぜひ
読んでいただきたいと思います。
出来ることから実践してみてくださいね。
株式会社ニューロスペース 代表取締役社長 小林孝徳
https://www.neurospace.jp/
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2.ナッジで従業員の健康活動をそっと後押し
~行動デザインで健康経営を次のステップへ~
「ナッジとは、人を動かすきっかけのデザイン」
(第2回/全6回)
株式会社NTTデータ経営研究所 西口 周
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前回は健康経営を進める難しさとナッジという手法を活用する可能性について
ご紹介しましたが、今回は「ナッジとはどのようなものなのか」をご紹介した
いと思います。
ナッジとは「軽く肘でつついて促す」といった意味の英語で、人間の非合理な
意思決定や行動を理論化した「行動経済学」を使って人の行動を後押しする方
法です。
「伝統的な経済学」では、人間は経済合理性に基づいて利益を確実に得るため
に合理的な行動を取ると考えられてきました。
しかし、人間は様々なシーンで心理や感情的な側面に左右され、必ずしも合理
的な行動をするわけではないことが明らかになり、そのような意思決定の非合
理性を理論化し規則性を系統化したのが「行動経済学」であり、ナッジの原点
なのです。
具体的には、次のような悩みを抱えたことはありませんか。
・ダイエットの計画は立てられるのに、すぐに目先のスイーツに手を伸ばして
しまいダイエットを途中で止めてしまう
・老後の貯蓄が必要だと思っていても無駄遣いをしたり、多くの資産運用商品
の中から選べず貯金や資産形成が進まない
・治療を受けるときに、少ない確率でも副作用や後遺症の可能性を聞くと不安
になり、治療をためらってしまう
これらは典型的な行動経済学的特性であり、このような「やらない」という意
思決定のクセは、将来の利益よりも現在の利益(欲求)を優先する傾向、情報
や選択肢が多すぎると選択できなくなる傾向、確実性を好み損失を回避する傾
向、等のいくつかの観点で整理できるとされています(詳細は、参考書籍を参
照)。
このような非合理的な意思決定のクセを「逆に利用する」ことで、望ましい行
動へと「そっと後押し」して「行動のきっかけを与えてあげる」のがナッジで
す。実際の活用例をいくつかご紹介します。
ホテルのバスタオル再利用率を向上させるメッセージでは、「地球を守るため
タオルを再利用しましょう」よりも「これまでこの部屋に宿泊したほとんどの
お客様が滞在中最低1回タオルを再利用しています」の方が再利用率は約15%
向上しました(Goldstein NJ, et al. J Consum Res. 2008)。
これは「人は他人の行動に影響され、合わせる傾向がある」という「同調効果」
を生かした事例です。
【バスタオル再利用率向上の事例紹介 筆者作成】
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/file/kenko_202002_NTTdata_1.pdf
八王子市の大腸がん検診の受診率を向上させるメッセージでは、「今年度、大
腸がん検診を受診された方には、来年度も検診キットをご自宅にお送りします」
よりも「今年度、大腸がん検診を受診されないと、来年度は検診キットをお送
りすることができません」のほうが受診率は高くなりました。
これは「利得よりも損失を大きく嫌う傾向がある」という「損失回避」を生か
した事例です。
【大腸がん検診受診率向上の事例紹介 筆者作成】
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/file/kenko_202002_NTTdata_2.pdf
いかがでしたでしょうか。望ましい行動だと分かっていても深層心理が働いて
なかなか行動できない人間のクセと、そのクセを逆手にとったナッジ活用の行
動デザイン事例をご紹介しました。
次回は、健康分野でのナッジ活用事例をお話ししながら「健康経営の現場での
応用方法」をご紹介します。
※行動経済学やナッジの参考書籍(抜粋)
・大竹文雄「行動経済学の使い方」(岩波新書)
・リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン(遠藤真美 訳)
「実践 行動経済学 ~健康、富、幸福への聡明な選択~」(日経BP社)
・松村真宏「仕掛学 ~人を動かすアイデアのつくり方~」(東洋経済新報社)
株式会社NTTデータ経営研究所 ライフ・バリュー・クリエイションユニット
西口 周 博士(人間健康科学)、理学療法士
https://www.nttdata-strategy.com/
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