東商の活動

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工業部会講演会「東レの研究・技術開発戦略」を開催しました

2015年5月14日
東京商工会議所
中小企業部
講師:阿部晃一氏

講師:阿部晃一氏

講演の様子

講演の様子

東京商工会議所工業部会は、5月14日に講演会を開催し、工業部会所属議員、会員の187名が参加しました。

部会では東レ株式会社 代表取締役副社長 阿部晃一氏を招き、「東レの研究・技術開発戦略」と題した講演をいただきました。

阿部氏は、イノベーションについて、日本には日本独自のイノベーションが必要であると述べ、大企業と中堅・中小企業が協業して総合力を発揮し、異文化融合することでイノベーションを起こせると解説しました。

炭素繊維開発の裏側について、開発からボーイング787に採用されるまで半世紀近い開発期間を要したこと、開発を長期間継続したことで他社にない革新を果たしたこと、歴代社長の強い意志が成果に結びついたこと等が解説されました。

東レの研究・技術開発について、基礎研究者は自由な研究(アングラ研究)ができることが強みにつながっていること、研究・技術開発はコストではなく投資であり、バブル崩壊・リーマンショックの際も開発費を増やしたこと、阿部氏自身も研究者時代に磁気テープのアングラ研究を行い、全世界で特許取得した結果ビデオテープのグローバルスタンダードを勝ち取ったこと、それにより第46回大河内賞受賞を果たした話などが披露されました。

技術と経営について、マネジメントが非常に重要な役割を果たし、新技術の事業化には「技術の関門」「市場の関門」「決断の関門」を乗り越えなければならないこと、「新技術」「時代の要請」「ビジネスモデル」の中心に人財があること等が解説されました。

参加者からは「研究・技術開発だけでなく人財の話も大変参考になった」「中小企業ならではの人財育成に力を入れたい」等の感想が寄せられました。

今後も工業部会では皆様のビジネスに役立つ情報提供をしていきます。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 大矢・石村・西林