文京支部は9月10日、三菱総合研究所チーフエコノミストの武田洋子氏を招いて経済講演会「世界経済・日本経済の見通し」を開催しました。
　武田氏は、中国経済減速の影響で世界のセンチメントが悪化して資源安・株安も加速するとの見方を示しました。また世界経済を支える米国経済のリスクとして①ドル高・新興国経済の減速の影響、②株価下落の影響、③利上げによる金融経済の影響を挙げ、米国は株価下落にぜい弱であると指摘しました。日本経済については、穏やかな回復が持続しているとしながらも、海外経済の下振れ、金融市場の不安定化などの下振れリスクがあると説明。さらに、2030年までの世界経済については、新興国を中心に拡大が予想されるが、成長率は低下傾向にあり、米中GDPの逆転、ASEAN・インドのGDPが日本を追い越す可能性があるとの見方を示しました。また、武田氏は日本経済の発展に向けて「人財立国」への原点回帰をして、質の高い成長、持続可能性、世界からの信頼を目指すことが必要だとの考えを示しました。