2013年の訪日外国人旅行者数は史上初めて1,000万人を超え、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、都内事業者にとっては、外国人旅行者の取込みは極めて重要な課題となっています。
　平成26年６月に発表された政府の成長戦略において、「観光資源等のポテンシャルを活かし、世界の多くの人々を地域に呼び込む社会」の実現がテーマとして掲げられ「2030年には訪日外国人旅行者数3,000万人を超えることを目指す」ことが目標として設定されています。

　インバンド振興に向けては、ＩＣＴ（情報通信技術）の活用が求められています。例えば、外国人旅行者が旅行前の情報収集として役立ったものとして個人のブログ、旅行ポータルサイトや宿泊施設等のホームページ等が挙げられています。ウェブサイトでの情報発信においては、多言語化やターゲットに合わせたコンテンツを用意することが必要になります。また、訪問先で情報収集するためには「無料Wi-Fiサービス」が必要であり、外国人旅行者の強いニーズがあります。

　一方、日本の高度なＩＣＴを活用した先進的な取り組みも期待されています。「言葉の壁」をなくすための、観光情報や地図情報等を備えた多言語対応観光アプリや、多言語通訳・翻訳アプリの提供。また、決済環境の整備として、電子マネー・クレジットカード決済端末や決済アプリ等の整備などです。そして、ビックデータを利用した観光動向の調査分析や観光まちづくりなども進んでいます。

　こうした中、東京商工会議所では、観光・まちづくり委員会とＩＣＴ推進委員会が共催にて、ＩＣＴ（情報通信技術）を活用した外国人旅行者の受入環境整備に関するセミナーを３回にわたり開催いたします。
　観光は、急速な成長を遂げるアジアをはじめとする世界の需要を取り込むことによって、日本の力強い経済を取り戻すための柱です。これからの観光は、レジャーマーケットのみならず、小売業・飲食業、情報通信業や観光資源を抱える企業・地域まで、その裾野ははるかに広く、あらゆる産業と関わりがあります。
　是非、幅広い業種の方がご関心を持ち、多くの皆様のご参加をお待ちしております。