健康経営倶楽部

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3.タナベ環境工学株式会社

大分県大分市

  • 健康宣言
  • 健康課題の把握
  • 健康増進・生活習慣病予防
  • 保険者との連携

環境調査・地質調査・建設コンサルタントが主な業務。川・海・工場排水の調査等の環境部門、建物を作るときのボーリング調査・工事の調査等の建設部門がある。環境の化学試験と土の力学試験の研究設備を個別に備えていることに独自性・強みがある。

【健康経営を始めるきっかけ】

社員の平均年齢が四十歳を超えたころから持病を抱え、体調を崩す社員が増えてきた。それに伴い仕事中の急病や事故が心配されるようになった。

【メッセージ】

経営者と担当者の熱意で健康づくりを発信し続けることが大事だと思う。健康経営は始めるだけでなく、続けないと意味がない。2、3年では成果がでないと思う。今年入った人が退職するまで健康経営は続けていかなくてはいけないし、健康で退職できるためにも続けるものである。

こんな健康経営やってます!

【健康経営の実施内容】

①社長主導による健康宣言

【健康経営を始めるきっかけ】にある通りの状況を受け、健康は個人任せにせず、会社ぐるみで取り組む必要があると社長が判断し、いわゆる健康宣言を行った。その翌年に協会けんぽ大分支部による「一社一健康宣言(健康宣言事業)」がスタートしたため、当社も早々にエントリーし、全体朝礼でそのことを公表した。

②健康診断受診率100%、要再検査の社員への再検査受診勧奨

毎年4月の健康診断はずっと受診率100%を維持。会社に診断結果が届くため、再検査が必要な社員には担当者から再検査に行くまで声をかけ続ける。仕事の都合もあり、全員の再検査終了確認には1年かかる。

③「持病に関する申告書」作成

社長の発案により開始。社員の通院、投薬情報、緊急時の連絡先等を全員に記入してもらっている社員の健康情報。定年まで健康で働き続け、リタイア後のためにも良い生活習慣を身に着けてほしい、という社長の願いが込められている。

④健康アプリ「Qupio」で社員の健康状態を「見える化」と「健康ルーム」の設置

協会けんぽに案内してもらった「Qupio」を愛用している。歩数、体重、血圧等の毎日の数値も保存でき、健診結果も3年分が保存されている。また、体重体組成計と血圧計を置いた「健康ルーム」を用意し、数値を測ることを習慣化し、数値を「Qupio」に入力して健康状態の「見える化」を全社員に呼びかけている。

⑤健康関連イベントへの参加、開催

大分県、協会けんぽが協力して応援してくれている。県主催の各種イベントに参加。例えば、「歩いて健康NO.1決定戦」に当社も22人チームで参加。ネット上にお互いの歩数等を入れ、みんなで励ましあって楽しんだ。その他、当社では基本全員参加のボウリング大会やソフトボール大会も開催している。みんなで体を動かすと、運動の楽しさを改めて知り、リフレッシュにもなると思う。

⑥栄養バランスの取れた食事機会等の提供

男性独身社員はコンビニやスーパーでお昼を買っていた。そこで、カロリー表示があって栄養バランスのいいお弁当を総務で一括注文するようになった。また、会社の自動販売機には甘いジュースや炭酸飲料の代わりに特定保健用食品(トクホ)のお茶を入れたり、過重100%ジュースを入れたりと、社員のリクエストも聞きながら内容を随時見直している。

⑦メンタルヘルス対策

当社は50人未満の会社でストレスチェックはあくまで努力義務だが、世間ではストレスチェック制度が始まった。民間の保険会社のサービスを利用し、健康相談・介護相談・労務相談や、専門家の無料カウンセリングがいつでも受けられる体制を整えている。音楽にストレスを和らげる効果があることから、小さい音で社内に有線のクラシック音楽を流している。

【結果】

①健康宣言以降、創立以来行っているラジオ体操への取り組み方が変わってきた。「大分県優秀健康経営事業所」として表彰された。

②血圧の高い人が増えてきていたが、病院へ行って治療をしたら血圧が下がり「早めに受診して良かった」という声を聞く。

③④健康状態の「見える化」が着々と進んでいる。「Qupio]への登録は全社員の80%。これを100%にしたい。

⑤県や協会けんぽが道筋をつけてくれることは非常に助かる。社員の健康意識の高まりを感じることができる。

⑥自ずと栄養バランスの取れた食事機会を提供できている。

⑦この施策も含め、熱意で健康づくりを発信し続けると、熱意は必ず伝わる。社員のために努力したいと思う。


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