東京商工会議所に設置されている東京都中小企業再生支援協議会（会長＝石井卓爾・東京商工会議所特別顧問）は6月5日、全体会議を開催し再生支援業務部門と事業引継ぎ支援センターの平成28年度の実績を報告いたしました。

　事業再生を支援する再生支援業務部門では、信用金庫等の地域金融機関との連携などで相談を増やしており、平成28年度の窓口相談は231件（前年度比19%増）、再生計画策定完了件数は61件（同35%増）となりました。また、債権放棄やDDS（債務の劣後化）による抜本的な再生支援は16件（前年比300%増）となり、暫定的な計画から抜本的な再生支援が必要な企業への対応が増えています。

　事業譲渡や承継を支援している事業引継ぎ支援センターでは、新規相談社が679社（前年度比7％増）、成約件数は41件（同28％増）と過去最高の実績となりました。譲渡金額が大きくならない中小・小規模企業は、民間のＭ＆Ａの支援会社などへの手数料の支払いが難しいケースが多く、当センターでは企業の状況とニーズに応じた適切な士業等の専門家を紹介し、譲渡にかかる費用を抑えた事業承継を支援しています。

　再生支援業務部門および事業引継ぎ支援センターでは、引き続きＨＰや窓口でのチラシ配布等を通じて事業のＰＲを図ってまいります。

●東京都中小企業再生支援協議会　再生支援部門
中小企業の事業再生を支援する国の公的機関（経済産業省委託事業）。47都道府県に設置され、東京都では東京商工会議所が受託・運営しています。金融機関経験者・公認会計士・中小企業診断士等の事業再生の専門家が常駐しアドバイスをしています。

●東京都事業引継ぎ支援センター
経済産業省が中小企業の第三者への事業承継を支援する機関として、東京商工会議所に創設した公的機関。自社の譲渡や他社の買収について、Ｍ＆Ａ支援の実務に精通した専門家がアドバイスやマッチングを行っています。

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• 東京都事業引継ぎ支援センター ＨＰ