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勇気ある経営大賞

受賞企業紹介

※企業概要は受賞当時(2010年)の内容です。

第8回 特別賞

アラヤ株式会社

代表者名
代表取締役 中嶌 重富
所在地
東京都目黒区
創業
2004年(平成16年)
従業員数
85名
資本金
5,000万円
事業の
概要
製品の取扱説明書やサービスマニュアルを主とする多言語翻訳及び編集・デザイン
ホーム
ページ
https://www.alaya.co.jp/
受賞理由

●国内輸出メーカーの製品取扱説明書の翻訳に特化し、翻訳支援ソフト活用や多言語対応(約50言語)、翻訳の前後工程である編集やデザインの請負、ブランド戦略等といった効率化と差別化を徹底的に推進。56歳の起業から、わずか6年で業界大手にまで成長を果たしたこと。

●電子機器の高機能化やグローバル化が進展する中、デジタルカメラや携帯電話をはじめとした「電子機器内のメニュー表示を多言語化する事業」にいち早く着手。取扱説明書の翻訳で培ったノウハウやナレッジのシステム化により、競合の追随を許さないスピード化と平準化を実現したこと。

企業紹介

翻訳ビジネスを手がける企業は従前より数多く存在するが、創業後わずか6年で、売上高が10億円を超え、約50の言語を直接ハンドリングし、翻訳会社の大手と位置付けられるまで成長した企業は稀であろう。しかも、英語の話せなかった元銀行マンの中嶌氏が56歳で創業したということも驚きである。 社長の中嶌氏は長らく銀行に勤務した後、翻訳会社の役員に転身したものの、勤めていた会社が売却されたことにより、やむなく退職。まさしくゼロからのスタートであった。 そのような会社が急成長を果たした秘訣は何であろうか。 一つは、様々ある翻訳の業務の中でも、国内輸出メーカーの取扱説明書・サービスマニュアルの翻訳に特化したことである。競合他社の多くが英語を中心とする少数言語のみの取扱いにとどまる中、同社はまず、多言語を一手に取扱うことに着手。高品質保持のため、当初は採算度外視で複数の翻訳家に同一案件を依頼する等の苦労も多くあったが、輸出先が多国籍にわたる国内メーカーにとっては1社に依頼すれば済むメリットは多大であった。 そして、同社は、業界ではタブー視すらされている翻訳支援ソフトや原稿解析ソフトの活用、翻訳検品の自動化等に積極的に取り組むことで高効率化を図り続けている。これに加え、ただ翻訳業務だけ行うのではなく、取扱説明書の作成に必要なテクニカルライティングやエディトリアルデザインといった翻訳の前後の工程を請け負うことにも注力し、このスピード化と差別化の追求により、高い競争力を生み出している。 また、新たな取り組みである「組み込みユーザーインターフェイスのローカライズ事業」も出色。これは、デジタルカメラや携帯電話等の電子機器の画面に表示されるメニューの翻訳のことで、電子機器の高機能化・グローバル化が進展する中、ますますメーカーサイドの本事業に対するニーズが高まっている。この事業化では、これまでに培ったノウハウやIT、そして緻密に蓄積したナレッジの活用こそが欠かせないポイントとなった。短期間での機器の開発サイクルにあわせながら、的確にアウトプットし続けなければならず、高レベルのスピード化と平準化の実現なくしては、メーカーサイドの要求に応えることはできなかったであろう。 今後、新たな挑戦として、翻訳家をはじめとする世界各国に広がる強力なネットワークを活かし、新興国の国民が求めるデザインや機能に関する調査・コンサルティングにも力を入れていく予定であり、翻訳を中心とし、事業領域を広げる同社の行く末に目が離せない。

  • デザインされたオフィスブランド戦略の一環として推進

  • デザインカタログ

  • 展示会出展の様子

受賞コメント

平成4年創業から今までに関わって頂いた人たちに感謝したい。「人と人との繋がりがテクノロジーを進化させる」。これからも、人との関わりを大切に、また人の役に立つ企業で苦しかった捲土重来の道を振り返ると感無量の思いである。この受賞を励みに、これからも「メード・イン・ジャパン」の誇りに賭けて、歩む足跡をしっかりと残していきたい。
知財網の構築と付加価値の高い新商品開発をより一層進化させ、さらなる高みを目指すと同時に、異分野への〝新たなものづくり〟に挑戦したいと考える。蓄積したノウハウとアイデアを活かして広く社会に貢献できる企業を目指し、社員一同使命感に燃えて仕事に打ち込みたい。

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