※企業概要は受賞当時(2006年)の内容です。
●環境規制の強化をむしろ事業拡大の追い風と捉えて、環境に優しいめっき処理技術の開発に果敢に挑戦し、一連の独自技術の開発に成功。
従来、自動車の部品や外装には、緑色・黒色・黄色・白色と4色にわたり六価クロムによる処理がなされていたが、欧州の特定公害物質規制(RoHS)や、自動車の有害物質およびリサイクル率に関する規制(ELV)をはじめ、環境に関する規制が厳しくなっていることから、環境に優しい三価による処理への切替えが課題となっていた。しかし、緑色についてのみ三価による処理剤が開発されていなかったため、同社は独力での研究開発に着手した。2年間の研究期間を経た末に、昨年末にめっき薬液の配合を確立したことで、耐食性の高い三価クロム緑色めっきの開発に成功した。めっき処理のみにとどまらず、環境規制の強化をむしろ事業拡大の追い風と捉えて、環境に優しい一連のめっき処理技術の開発に果敢に挑戦している。
技術力の更なる向上に向けて、定期的な勉強会の実施や従業員の外部講習会への派遣など人材育成に力を入れており、また、改善提案制度の実施や目標達成チームの表彰などにより、業務改善にも熱心に取り組んでいる。
環境に配慮したものづくり基盤技術の開発は、企業としての競争力を高めるばかりか、我が国の産業競争力の強化にも寄与することから、同社の取り組みは多方面から高い注目を集めている。