東商の活動

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工業部会講演会「実世界で人間と協働するAIと製造業」を開催しました

2016年4月27日
東京商工会議所
中小企業部
講師の辻井氏

講師の辻井氏

講演の様子

講演の様子


 東京商工会議所工業部会(部会長=平井克彦 東商特別顧問、東レ相談役)は、4月27日、産業技術総合研究所人工知能研究センター長の辻井潤一氏=写真=を招き、講演会「実世界で人間と協働するAIと製造業」を開催し、151人が参加しました。

 辻井氏は、AI(人工知能)の現状について「研究段階のものが多いが、ある程度条件が限られた中では活躍している」として、囲碁の対局でAIが世界トップクラスの棋士に勝利した事例や、質問応答のAIがアメリカのクイズ番組に挑戦した事例を紹介しました。

 AIによる囲碁やクイズ番組の事例はまだ開発企業の宣伝やブランド力向上を目的としたものであるとしながら、「AIの勝因は深層学習であり、それによってAIの性能が向上すれば実世界の多くの分野で活用できる」と指摘し、期待できる分野として「がんの早期発見など医療分野」や「自動車の自動運転技術」「荷物を梱包するピッキングロボット」などを挙げました。

 また、世界のAI動向として、アメリカの巨大IT企業が世界中から優秀な技術者を集め、自社で持つビッグデータと様々な技術を組み合わせたAIの開発を進めている一方、日本ではデータを保有する企業と、研究機関が別々であり、「分散したデータや技術をまとめることで潜在需要を掘り起こし、新たなマーケットを作る必要がある」と指摘しました。

 参加者からは「どのような研究が行われているか知ることができ参考になった」「AIの実用化の可能性についてイメージすることができた」等の感想が寄せられました。

 今後も工業部会では皆様のビジネスに役立つ情報提供をしていきます。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 石村・西塔・西林・大山
TEL 03-3283-7754