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シニア世代の買い物、サービス利用に関する アンケート調査結果

2003年2月18日
東京商工会議所

 東京商工会議所流通委員会(委員長 國分勘兵衛 国分(株)社長)では「シニア世代の買い物、サービス利用に関するアンケート調査」を実施、調査結果をとりまとめた。
 長引く不況のもと、厳しい経営を強いられている流通業、サービス業にとって、強い購買力を持つターゲットとして「団塊の世代を中心とする新たなシニア世代(50~60歳代)」の消費動向に注目が集まっていることから、シニア世代の商品・サービスに対する意識と、それに関連する事業者の取り組みについて、その実態を把握し、両者の意識・考え方のギャップを明らかにするため実施したもの。。
 東京都内に在住・在勤で50歳代を中心とする50~65歳の生活者と、同じく東京都内で小売業・サービス業を営む事業者を対象として実施。生活者391人、事業者202社から回答を得た。
 生活者の調査結果からは、強い「若さ」志向の一方で、「こだわり」を持ち、相応の「もてなし」を求めるといったシニア世代の特性が浮き彫りになった。
 また、事業者の調査結果との対比では、事業者が十分と考えている「価格」や「もてなし」あるいは「商品の使いやすさ」に、シニア生活者が必ずしも満足していないなど、意識のギャップがあることも明らかになった。
 東京商工会議所流通委員会では、今回のアンケート結果などに基づき、流通業のシニア市場戦略について提案をとりまとめる予定。
 調査概要ならびに主な調査結果は以下のとおり。

【 調査概要 】

○調査地域: 東京23区

○調査対象:生活者…対象地域内に在住・在勤する50~65歳の生活者 計500人
        (50~54歳200人、55歳~59歳200人、60歳~65歳100人)
        事業者…対象地域内で小売業、サービス業を営む事業者 計1,000社
        (小売り・サービスともに500社)


○ 調査期間: 平成14年11月~12月


○ 調査方法: 郵送による調査票送付。郵送・FAXによる回答票回収。

○ 調査内容: シニア世代の生活者を対象に、商品・サービスへの意識に関する58の設         問を設定。同時に、各設問内容に関連する事業者側の 取り組み状況につ         いて、小売業、サービス業それぞれに聞いた。


【主な調査結果】


◆ シニア世代の商品・サービスに対する意識
- 概 要 -

○ 「若者向けの商品やサービスでも使ってみたいものがある」(70.2%)とする生活者が7割に達するなど、「若さ」志向の強いシニア世代だが、一方で、「本当に気に入れば、少々高くても気に入ったものを買う」(92.1%)、「旅行やレジャーなど、自分で自由にプランを立ててみたい」(80.1%)など、しっかりとした「こだわり」を持ち、また、「店員の応対に魅力を感じるお店が少ない」(76.5%)など相応の「もてなし」を求めている。

○ 商品の機能・性能については「満足できる機能・性能の商品が少ない」(21.9%)とする回答は僅かに2割であり、商品の「品質・機能には満足」しつつも、一方で、「機能が多くて使いにくいものが多い」(78.6%)が8割近くに達するなど、より「シンプルで使いやすい」商品を求めている。

- 男女別の特性 -
○ 「若者向けのお店やレジャー施設でも行ってみたいところがある」とする男性が5割台(55.3%)に対し、女性が7割を超える(71.4%)など、「若者向け」の商品・サービスへの関心は、特に女性で強い。

○ 自己啓発や社会貢献については、「仕事や趣味で身につけたものを誰かに教えてみたい」とする男性が約7割(71.0%)に対し、女性では4割弱(39.7%)。一方、「自分にあった学校や講座がない」とする男性が約5割(50.6%)に対し、女性では7割近く(67.7%)となっている。「学ぶ場」を探す女性と「教える場」を求める男性という対比が見られる。

○ 家事や買い物については、「有料の家事サービスを頼みたいと思うことがある」とする女性が5割台(55.4%)に対し、男性では3割弱(28.2%)にとどまるなど、「家事・買い物を楽にしたい」との声は、圧倒的に女性に多い。


- 年代別の特性 -
○ 年代別の特性では、「地域活動やボランティアなどで自分の能力を発揮してみたい」(50歳代前半57.7%、50歳代後半65.0%、60歳代77.7%)は年齢が上がるにつれて高い値を示し、60歳代では8割近くに達する。「地域への貢献」を意識する60歳代という特性が見られる。

○ 「ペットを連れてショッピングを楽しめるお店が少ない」(50歳代前半66.5%、後半65.8%、60歳代47.6%)は年齢が下がるにつれて高い値を示し、50歳代前半では65%に達する。「ペットを連れて」が50歳代の特徴。

◆ シニア生活者と事業者との意識比較
- 価格・サービス -

○ 接客・サービスに関する項目では、小売業者の9割以上(92.5%)が「顧客のもてなしに細心の注意を払っている」と回答しているのに対し、「店員の応対に魅力を感じるお店が少ない」とするシニア生活者は7割を超えている(76.5%)など、事業者が「十分」と考えている「もてなし」や「サービス」について、シニア生活者は必ずしも満足していない。

○ 価格に関する項目では、サービス業者の8割以上(85.9%)が「シニアの生活者に納得してもらえる価格で提供している」と回答しているのに対し、シニア生活者の7割以上(74.7%)が「旅行や飲食など価格が高いと思うことがある」としているなど、サービス業者が考える「納得価格」や、小売業者の「割引特典」に、シニア生活者は必ずしも満足していない。

- 志向・ニーズ -
○ 商品の機能に関する項目では、小売業者の8割(84.3%)が「シニアにも使いやすい商品を提供している」と考えているが、シニア生活者はまだまだ「機能が多くて使いにくいものが多い」(78.6%)と感じている。小売業者が「十分」と考えている「商品の使いやすさ」に、シニア生活者は必ずしも満足していない。

○ 自然環境や健康に関する項目では、小売業者の半数以上が「自然環境に配慮した商品がある」(56.7%)「健康に配慮した商品がある」(56.0%)と回答しているのに対し、シニアの8割近く(79.3%)が「自然環境に配慮した商品・サービスが少ない」、また6割以上(61.7%)が「健康に配慮した商品・サービスが少ない」としている。小売業者が「十分」と考えている「自然環境や健康への配慮」に、シニア生活者は必ずしも満足していない。

○ 旅行やレジャーで「自分で自由にプランを立ててみたい」とするシニア生活者は8割(80.1%)に上るが、これに対応しているサービス業者は約3割(29.4%)。同様に「一生に一度でいいから体験したい旅行やレジャーがある」シニア生活者も8割近い(75.3%)が、これに対応しているサービス業者は2割に満たない(19.1%)。

○ また、生活者の7割近く(68.4%)は、「若いころ楽しんだ趣味やレジャーをもう一度楽しみたい」と思っているが、これに対応している小売業者(29.9%)、サービス業者(27.9%)は、いずれも約3割にとどまっている。シニア生活者の「こだわり」「自由計画志向」や「ノスタルジー志向」に小売業者、サービス業者はまだ十分に対応していない。

○ 生活者の8割以上(82.1%)は「趣味やレジャーなどを通じて、新たな友人や知人を得たい」と考えているが、これに対応するサービスを提供しているとする小売業者は3割弱(26.1%)、サービス業者でも4割弱(38.2%)にとどまっている。

○ また、生活者の半数以上が「ペットを連れてショッピングを楽しめるお店が少ない」(57.1%)と考えているが、これに対応して「ペットと一緒にショッピングを楽しめる店づくりをしている」とする小売業者は1割にも満たず(6.7%)、「ペットと一緒に楽しめるサービスがある」とするサービス業も約1割(10.3%)にとどまっている。シニア生活者の「つながり志向」や「ペット志向」に小売業者、サービス業者はまだ十分に対応していない。

以 上

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
地域振興部
担当 大下・関田
TEL 03(3283)7636