各種調査

各種調査 イメージ画像

カジノを含む「複合エンターテインメント施設」に関する 企業経営者へのアンケート調査概要

2004年2月6日
東京商工会議所

 東京商工会議所(山口信夫会頭)は、カジノを含む「複合エンターテインメント施設」(以下「施設」)に関する企業経営者へのアンケート調査を実施した。調査期間は平成15年11月7日から15日までで、調査概要は以下のとおり。なお東京商工会議所では、今後、東京に相応しい施設のあり方や、実現に向けての課題等につき調査・研究を進める予定。

・施設により期待できる経済効果として、「観光産業振興」「都市の魅力・競争力 向上」「再 開発活性化」「内需拡大」を提示、どの程度期待するかを質問した。その結果、77%が「大変期待する」「期待する」と回答した。

・施設に相応しい立地は、58%が「東京湾臨海部の遊休地」と回答した。

・施設の構成要素として30要素を提示し、どの程度必要と考えるか質問した。その結果、「是非必要」「必要」との回答が最も多かったのは「劇場・コンサートホール」で86%であった。また、カジノに対しては73%が「是非必要」「必要」と 回答した。(カジノの要素に対し、ルーレットでは75%、マシーンゲーム・カードゲームでは71%が「是非必要」「必要」と回答している。3要素を平均すると73%となる。)

・施設が社業において事業機会と考えるか、との質問に対しては、39%の経営者が「大きな事業機会になる」「多少は事業機会になる」と回答した。

・カジノが合法化された場合、事業として取組みたいか、との質問に対しては、36%の経営者が「積極的に取組みたい」「場合によっては取組みたい」と回答した。

・調査対象は会員企業から無作為に選出した4,000社の経営者。調査票をFAXにて送付し302社の経営者が回答した。

・詳細は添付資料のとおり。

【 調査概要】

1.調査目的

 国や都市の魅力を高める手段として観光産業に着目が集まっている。一方、現在の東京には中核となる観光施設、特に大人が楽しめる観光施設が少ない状況にある。こうしたなか、新たな観光資源としてカジノが注目を集めている。既に「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」「東京都」「社団法人日本プロジェクト産業協議会」等がカジノ実現に向けての調査・研究を行っており、カジノ実現が観光育成・振興の起爆剤として、社会的な注目と期待を集めている状態になっている。

 以上の状況に鑑み、東京商工会議所は「複合エンターテインメント施設研究会」を設立、施設設立を通じた観光産業の育成・振興、さらには東京の活性化策の検討を開始した。

 今回のアンケートは、カジノを含む「複合エンターテインメント施設」に対する企業経営者の意識調査を目的として実施したものである。なお今後、当研究会では東京にふさわしい「複合エンターテインメント施設」のあり方や、その実現に向けての課題の確認等につき、調査・研究を進める予定である。

2.調査対象

 東京商工会議所の会員企業のうち、無作為に選出した4,000社

3.調査方法

 FAXによるアンケート調査票発送、およびアンケート回収

4.実施時期

 平成15年11月7日   アンケート発送
        11月15日  アンケート回収

5.調査内容

 調査項目 ①「複合エンターテインメント施設」による経済効果などへの期待
        ②「複合エンターテインメント施設」を創出するのに、ふさわしい立地
        ③「複合エンターテインメント施設」の各要素の必要性の程度
        ④「複合エンターテインメント施設」を社業において事業機会と考えるか
        ⑤カジノが合法化された場合、事業として取組みたいかどうか
        ⑥カジノ経験の有無
        ⑦複合エンターテインメント施設に関わる見解(フリーアンサー)

 企業概要 業種、事業所所在地、経営者年齢・性別、従業者数

6.有効回答
   302件(回収率7.6%)

  【概要】

○77%の経営者が「複合エンターテインメント施設」創出による経済効果などに対して、「大変期待する」(32%)「期待する」(46%)と回答している。

80%の経営者が「観光客増加・観光産業振興」に「大変期待」「期待」と回答
71%の経営者が「都市の魅力・競争力向上」に「大変期待」「期待」と回答
79%の経営者が「周辺地域の再開発活性化」に「大変期待」「期待」と回答
78%の経営者が「消費活性化・内需拡大」に「大変期待」「期待」と回答
また、「税収・雇用の増加」「国際化の進展」を期待する意見や、「法整備や治安対策が必要」との意見も寄せられた。

○58%の経営者が「複合エンターテインメント施設」を創出する候補地として「東京湾臨海部の遊休地」と回答している。

10%の経営者が内陸部の遊休地と回答、8%の経営者が「既存商業集積地・再開発エリア」と回答している。

○73%の経営者(注)が「複合エンターテインメント施設」にはカジノの要素が「是非必要」(33%)「必要」(39%)と回答している。

(注:ルーレット・マシーンゲーム・カードゲームに対する「是非必要」「必要」の割合の平均値)

「是非必要」「必要」との回答が最多だったが、「劇場・コンサートホール」で86%

○39%の経営者が「複合エンターテインメント施設」に対して「大きな事業機会になる」(6%)「多少は事業機会になる」(33%)と回答している。

過去10年にカジノを経験した経営者においては、48%が「大きな事業機会になる」「多少は事業機会になる」と回答している。

○36%の経営者が、カジノが合法化された際には「積極的に取組みたい」

(6%)「場合によっては取組みたい」(30%)と回答している。

過去10年にカジノを経験した経営者においては、49%が「積極的に取組みたい」「場合によっては取組みたい」と回答している。

○39%の経営者が「10年以内にカジノに行ったことがある」と回答している。最も多かったのが米国(ラスベガス)、次いで韓国・マカオ

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
地域振興部
担当 高野・藤田・酒井
TEL 3283-7992