各種調査

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「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査」 の集計結果について ~中小企業の人手不足は7割近くで過去最大、 8割強が仕事と育児の両立推進が必要と感じているも約半数が十分取り組めていないと回答~

2023年9月28日
東京商工会議所
産業政策第二部

 日本商工会議所ならびに東京商工会議所(ともに小林健会頭)は、標記調査を実施し、以下のとおり結果を取りまとめましたので、お知らせいたします。
 本調査は、中小企業における人手不足の状況と対策、女性のキャリアアップ支援、仕事と育児の両立、外国人材の受入れについて実態を把握し、今後の要望活動に活かしていくために実施しました。調査結果のポイントは以下のとおりです。

【 調査結果のポイント】

【ポイント①:人手不足の状況と対策】
○「人手不足」との回答が7割近く(68.0%)で、2015年の調査実施以降、最大。うち6割以上が
「非常に深刻(人手不足を理由とした廃業等、今後の事業継続に不安)」(6.9%)または「深刻(事業運営に支障)」(57.2%)と回答。
○人材確保に向けた取組は、「賃上げの実施、募集賃金の引上げ」(72.5%)が最も多く、「ワークライフバランスの推進」(38.1%)が続く。

【ポイント②:女性のキャリアアップ支援】
○女性のキャリアアップ支援の「必要性を感じている」との回答が8割強(84.3%)に達するものの、うち6割弱が「十分取り組めていない」と回答。
○最も注力すべき対象・取組は、「若手の正規女性職員の能力・意欲向上」(28.3%)が最多。

【ポイント③:仕事と育児の両立】
○両立推進の「必要性を感じている」との回答が8割強(84.1%)に達するが、うち約半数が「十分取り組めていない」と回答。
○課題は、「人手不足のため、子育て中の社員の仕事のカバーが難しい」(44.2%)、「専門的・属人的な業務が多く、子育て中の社員の仕事のカバーが難しい」(37.5%)。
○政府等には、「保育の質・量の拡充」を求める声が約半数(47.6%)で最多。「子育て中社員の業務をカバーする社内体制整備支援」(40.6%)が続く。
○男性育休について、対象者がいる企業だけで見ると、取得率「0割」は6割を超える(63.2%)。取得日数は、「1か月未満」が全体の7割を超える(73.8%)。

【ポイント④:外国人材の受入れ】
○外国人材の受入れを「拡大すべき」「業種・地域を限って拡大すべき」を合わせると約7割(67.8%)。
○課題は「日本語による円滑なコミュニケーションが困難」が6割を超え(65.5%)、最多。
○政府等に求める取組としては、「受入制度に係る手続き・書類の簡素化・迅速化」が5割(53.9%)を超え、最多。「受入れに係るコスト負担の軽減」(45.5%)が続く。

(1)調査地域:全国47都道府県
(2)調査対象:中小企業 6,013社
(3)調査期間:2023年7月18日~8月10日
(4)調査方法:各地商工会議所職員による調査(訪問、メール等)
(5)回収商工会議所数:425商工会議所
(6)回答企業数:3,120社(回答率:51.9%)

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
産業政策第二部
担当 清田・谷口・田仲・森谷
TEL 03-3283-7940