会頭コメント

会頭コメント イメージ画像

産構審・中政審合同会議答申について

1999年5月31日
東京商工会議所


1.全国的な地域の空洞化問題は深刻の度を強めており、地域経済はもとより伝統・文化や住民生活の存立さえ危ぶまれている。この厳しい現状に鑑み、日商としては、空洞化に対処した「街づくり3法」が3本柱として一体的に運用されるとともに、大店立地法の指針に「街づくりへの配慮」が盛り込まれるよう強く訴えてきた。
  今回、大店立地法の指針(案)を含む合同会議答申に、我々が一貫して求めてき た「街づくりへの配慮」の趣旨の文言が盛り込まれたことは、我々の要望や国会の附帯決議をある程度踏まえたものと言えよう。

2.しかしながら、指針策定を通じて浮き彫りにされたように、3本柱の一つである都市計画法をはじめとするゾーニング規制が郊外立地に対して限界がある以上、今回の指針(案)による法運用であっても、官民が大規模な投資を行って進めている中心市街地活性化対策の効果が減殺されるのではないかという懸念と不満が残る。また、指針(案)には技術的事項も多く、難解であることから、地域において実用に適するのかといった声もある。

3.このため、政府としては、深刻な空洞化の実態を再認識し、「街づくり3法」の整合性を確保するとともに、都道府県が地域の実情を踏まえて、柔軟かつ弾力的な法運用を行えるよう措置することが強く望まれる。併せて、関係者が指針(案)の内容を十分理解し活用できるよう、平易な解説書を作成・配布する等内容の周知徹底を図られたい。

4.また、土地利用に関する法令等がタテ割り的に存在し、運用されていることから、郊外立地に対するゾーニング規制の効果には限界がある。このため、欧米の制度も参考にしつつ、「都市の再構築」の観点に立った都市計画法の抜本改正をはじめ、政府が一丸となった、国法レベルにおける総合的な土地利用規制の確立に向けた早急な取り組みが必要である。
  さらに、地域のニーズは多様であり、国法による制度だけでは十分対応できない 場合もあることから、地方公共団体における街づくり条例等の制定促進について、政府として強力に支援することを期待したい。

5.商工会議所としても、地域において、「街づくり3法」を活用した街づくりに一層努力する一方、国法レベルにおける総合的な土地利用規制の確立や、地方公共団体における街づくり条例等の制定促進に全力をあげて取り組む決意である。

以上