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企業向け新型コロナウイルス対策情報   第63回 事業継続計画(BCP)について

2022年2月10日
東京商工会議所

東京商工会議所では、新型コロナウイルスが感染拡大する中、企業での対策に活用できる情報として、産業医有志グループ(※)より提供される「企業向け新型コロナウィルス対策情報」を配信(不定期)しております。

本対策情報は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)が作成し、和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。詳細は本ページ下部の「文責」をご覧ください。

健康経営倶楽部マガジン臨時号          2022/2/10
               東京商工会議所 ビジネス交流部
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    企業向け新型コロナウイルス対策情報
  第63回 事業継続計画(BCP)について
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※健康経営倶楽部マガジンの臨時号として、新型コロナウイルスの感染拡大防止
に向けて、企業での取り組みに活用できる情報を、ご登録の皆様に不定期に配信しています。


【下記コンテンツについて】
産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成の上、
国際医療福祉大学・公衆衛生学教授 和田耕治先生(元 厚生労働
省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班)のサポートも受けています。

経営者・総務人事担当者のみなさま、オミクロン株の流行が急拡大し、
事業場内で感染や濃厚接触のために外出自粛する従業員が増え、
事業の継続が困難になる状況が発生しています。
出勤できない従業員が多数生じた場合への備えはできているでしょうか。

1.課題の背景:
新型コロナウイルスオミクロン株は、感染してから発症するまでの期間が短いことがわかってきました。
これにより、濃厚接触者の外出自粛期間が14日から7日に短縮されましたが、
それを上回るペースで感染者・濃厚接触者が増加し、事業の継続に影響を及ぼしています。
経済産業省からも「コロナ禍における事業継続に向けた取り組みの強化について(要請)」
が出されており、事業継続計画(BCP)を策定し、備えることが重要です。

2.企業でできる対策
○ BCPの発動条件、組織体制を明確にする
〇 事業の継続に最低限必要な業務と人員を洗い出す
〇 ひな形を基に、感染症BCPを策定する
○ 労働力が不足した場合の対策を検討する
〇 BCPについて従業員に周知し、各自の取るべき行動を確認する

1)BCPの発動条件、組織体制を明確にする
どこに感染者等が発生した場合にBCPを発動するかを決定します。
例えば、国内、都道府県、市町村、自社の拠点などです。
新型コロナウイルス感染症についてはすでに自社内での感染者の発生を経験しているかもしれませんが、
今後の備えとして例えば都道府県内での発生がわかった時点での対応を決めておいても良いでしょう。
BCP発動時の組織体制として、司令塔となる担当者、情報、供給、予算、現場など、事業継続に必要な
各担当者を決め、具体的に何をするのかを予め明確にしておきます。

2)事業の継続に最低限必要な業務と人員を洗い出す
会社の存続にかかわる最も重要性の高い事業(中核事業)を特定します。
その事業に付随する業務(重要業務;製造業であれば、受注、部材在庫管理、製造、出荷、配送、
支払い、決済など)を洗い出します。
その上で、中核事業、重要業務を継続するために必要な資源を確認します。

参考①

情報のバックアップや運転資金(現・預金)については事前の準備が大切です。

3)ひな形を基に、感染症BCPを策定する
BCPをゼロから策定するのは難しく、各団体が提供している感染症BCPのひな形を基に
策定を進めることをお勧めします。
例えば、大阪府の「超簡易版BCP「これだけは!」シート」(参考情報1))では、
以下のことを決めるようになっています。

参考②

一つ一つはこの2年間にすでに取り組まれていることが多いのではないでしょうか。
これをBCPとしてまとめてルール化することで、何をすべきかが明確になり、
抜けを防ぐことができます。ぜひ参考にしてください。
復旧対策では、自然災害とは異なり急に人の動きが活発になると感染の再拡大の恐れがあるため、
徐々に戻していく必要があることに注意します。

4)労働力が不足した場合の対策を検討する
すでに、労働力が不足している企業もあるかもしれません。
その場合は、以下のことを検討してみてはいかがでしょうか。

□出勤停止の基準が厳しくなりすぎていないか確認し、適正な基準にする

参考③

□通常の操業が難しい場合に、納期調整や事業の縮小を検討する
サプライチェーンに含まれる企業から納期の調整を要請されることもあるかもしれません。
自社で縮小する事業が他社にとっては中核事業であるなど、事情の異なる場合もあるでしょう。
可能な範囲で協力し、感染が落ち着いたときには共に復旧できるようにしたいものです。

5)BCPについて従業員に周知し、各自の取るべき行動を確認する
BCPを策定しても、いざという時に従業員がそれに従って動けなければなりません。
BCPの内容を周知し、発動時に各自がどのように行動するかをシュミレーションしておきましょう。

【文責】櫻木 園子(一般財団法人京都工場保健会)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

OHサポート株式会社(代表/産業医 今井 鉄平)では、経営者・総務担当者向けに必要な感染拡大防止策情報を随時配信しています。本情報は著作権フリーですので、ぜひお知り合いの経営者に拡散をお願いします。

また、動画配信も行っております。参考情報リンク参照。

※本情報配信に関するご意見・ご要望は、こちらまでお寄せください。
covid-19@ohsupports.com

※これまでに配信しましたバックナンバーは、参考情報リンク参照。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
ビジネス交流部 会員交流センター