政策提言・要望

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国土強靭化対策に関する要望について~新型コロナウイルス感染拡大と自然災害の複合災害への対策を含め、「3か年緊急対策」以降の更なる対策の策定・実行を~

2020年6月23日
東京商工会議所
地域振興部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、災害対策委員会(中山泰男委員長・セコム会長)において、標記要望を別紙のとおり取りまとめましたので、お知らせします。
 本要望では、政府が2020年度末までの3年間で実行中の「防災・減災、国土強靭化3か年緊急対策」について、国民の生命と財産を守るため確実に完了させる一方、「3か年緊急対策」以降のステージを更に高めた対策の策定・実行を求めています。また、その対策に盛り込むべき重要項目として、陸・海・空の主要な交通施設や河川・海岸施設の強化、新型コロナウイルス感染症の拡大と自然災害の発生が重なる複合災害に備えた避難所の設置・運営支援、ハザードマップ等災害リスクの認知度向上等を上げています。
 当所では今後、国土交通省や関係先に対し、本要望の実現を引き続き働きかけていくとともに、関係省庁等とも緊密に連携し、首都圏・東京における企業の防災・減災対策促進に取り組んでまいります。

重点要望項目

Ⅰ.国土強靭化対策に関する考え方
 ①新型コロナウイルス感染症との戦いという厳しい環境下であればこそ、複合災害のリスクを軽減し、
  国民の生命と財産を守るため、緊急対策を確実に完了させることが必要
 ②災害対策を巡る環境変化を踏まえたハード・ソフト対策を抜本的対策として複数年度にわたる計画期間と
  事業規模を明示して、着実に実施していくことが必要

Ⅱ.国土交通省への要望事項
 1.気候変動等を見据え「3か年緊急対策」以降のステージを更に高めた対策の策定・実行
  ①記録的な豪雨が将来頻発することを前提に治水計画を見直すことが必要
  ②施設能力を上回る洪水が発生した場合でも、決壊しにくい構造の堤防等の整備実施が重要 等                   
 2.災害への事前の備えである、災害に強い都市基盤の迅速かつ着実な整備・更新 
  ①陸・海・空の主要な交通施設の点検、強化(道路、橋梁、鉄道施設、東京湾の重要港、羽田空港等)
  ②高規格堤防や調節池など河川、海岸施設の点検、整備、機能強化
  ③レジリエンスの観点を重視した生活と経済を支えるエネルギー・通信の確保  等
 3.省庁の連携強化のもと地域の特性を理解した災害リスクの認知度向上、利他の心でのぞむ自助・共助の促進
  ①新型コロナウイルス感染症の拡大と自然災害の発生が重なる複合災害に備えた避難所の設置・運営支援
  ②ハザードマップ等災害リスクの認知度向上
  ③企業等におけるBCPの策定、訓練の促進 等

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
地域振興部
担当 平澤・福島・三田・長澤
TEL 03-3283-7621