東商けいきょう集計結果(中小企業の景況感に関する調査)
東京商工会議所
中小企業部
東京商工会議所(三村明夫会頭)は、東商けいきょう(東京23区内の中小企業の景況感に関する調査)2018年4~6月期の集計結果をとりまとめましたので、お知らせします。
【調査要領】
○調査期間:2018年5月23日~6月1日
○調査対象:東京23区内の中小企業2,581社(回答数:775社(回答率30.0%))
○調査項目:業況、売上、採算(経常利益)、資金繰り、民間金融機関の貸出姿勢
○調査方法:WEB、FAXおよび経営指導員による聴き取り
○業種構成:製造業177社(22.8%)・建設業94社(12.1%)・卸売業129社(16.6%)・小売業94社(12.1%)・サービス業281社(36.6%)
○資本金規模構成:1,000万円以下(個人事業主含む)465社(60.0%)・1,000万円超310社(40.0%)
【 東京の景況は横ばい圏内。先行きは堅調な見通し。】
東商けいきょうの主なポイント(画像①②)
オリンピック関連工事の増加や外国人客数の増加、ネット通販による売上好調といった声も
○「業況DI」(前年同期比・全業種)は前期(1~3月期)と比べ、0.3ポイント改善の▲6.9となった。
業種別でみると、製造業は2.7ポイント悪化の▲7.9となったものの、「好調」から「不変」への変化が主因。
建設業は5.6ポイント改善の7.5となり、「オリンピックに関連する工事が増加している」との声が聞かれるなど、業況は底堅い。小売業は11.1ポイント改善の▲19.1となり、依然として個人消費低迷を指摘する声が多い一方で、「店頭の外国人客数が増えている」「ネット通販による売上が好調」との声が聞かれた。来期の見通し(前年同期比・全業種)は4.5ポイント改善の▲2.4を見込む。
○企業の声
・顧客からの注文は順調にあるものの、人手不足により対応できない。(製造業・プラスチック製品)
・海外メディアの影響で海外業者からの大口買付が増えているほか、店頭の外国人客数も増えている。(小売業・洋菓子)
・荷主との運賃の交渉により、徐々にではあるが良い回答が出始めている。(サービス業・運輸)
付帯調査「設備投資の動向について」:生産能力増強や生産性向上・合理化の動きも(画像③)
○2017年度に「設備投資を実施した」と回答した企業は36.9%となり、前年度調査時と比較し2.0ポイント減少した。業種別でみると、建設業は11.0ポイント減少となり、「先行き不透明につき、設備投資を抑制している」との声が多く聞かれた。一方、小売業は14.6ポイント増加となり、「老朽化した設備の更新を実施」「テイクアウト用の出窓を設置し、店舗改修を行った」など、既存設備の更新・維持・補修を実施したとの声が多く聞かれた。
○企業の声
・倉庫が老朽化していたため、新規移転した。(卸売業・ハンドバッグ)
・受注が増えており、配送能力増強のため4トントラックを購入した。(サービス業・運輸)
・生産部門の人手不足が深刻であり、省人化のため検査機導入など、一部機械化を実施した。(製造業・プラスチック製品)
東商けいきょう2018年4~6月期集計結果(本文)
東京商工会議所
中小企業部
担当 山本・石村・新家
TEL 03-3283-7643