東商からの重要なお知らせ

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勇気ある経営大賞

受賞企業紹介

※企業概要は受賞当時(2012年)の内容です。

第10回 優秀賞

武州工業株式会社

代表者名
代表取締役 林 英夫
所在地
東京都青梅市末広町
創業
1952年(昭和27年)
従業員数
108名
資本金
4,000万円
事業の
概要
自動車用金属加工部品・医療機器部品製造、自動制御機械製作
ホーム
ページ
https://www.busyu.co.jp/
受賞理由

●「1個流し」という一人で全行程の生産が完結する自社開発のミニ設備を導入。少品種大量生産から多品種少量生産のできる工場へ転換を図り、国内生産でも世界と戦える品質と価格競争力のあるものづくりを実現したこと。

●自動車部品で培ったパイプ量産技術で医療機器分野に挑戦。患者の負担が少ない医療として今後、急速に拡大が見込める内視鏡下外科手術の処置具用部品の量産化に成功したこと。

企業紹介

 「国内生産でもLCC価格は可能だ」。社長は自信に満ちた力強い言葉で語った。武州工業のものづくり手法は、自動車産業で鍛えられ培った生産技術だ。
 LCCとは自動車メーカーが部品を発注する際に世界中で一番安く(Low Cost)、かつ高い精度で生産できる国(Country)の生産工場を選択し発注する表現だ。社長の言葉はつづく「日本人の真面目さ器用さそれにアイデアを足したら海外勢には絶対に負けない」。
 同社は自動車、産業用車両等に使われる、エアコン、ラジエータ、マフラー等、金属パイプの加工がメーン。大手メーカーの一次または2次下請をしている。月に900種、90万本を製造しており、平均ロットは1,000本だが、数10本単位のものも多く、多品種小量生産といえる。加工精度、納期対応、価格競争力も十分。4年前から医療機器製品(内視鏡下手術用使い捨て処置具)の開発にも携わり、今年度から本格的な部品供給を開始している。
 1つ目の挑戦は同社の強みの秘訣である「1個流し」という1人の多能工が全行程の生産を完結させる独自のシステムだ。1985年に導入以来、継続的に改良を加えている。さらに多能工対応のための人材育成とIT化の推進により、スペックを絞った自社製作の専用機「ミニ設備」導入で、多品種少量生産をローコストで行える体制を確立した。同社は現在70ラインを稼働させている。
 厳しい自動車業界の競争の中、大手メーカーとの取引を維持。短納期化も実現、受注後48時間に対応している。また同社の現行供給部品の海外向けは50%を超えている。
 2番目は他分野への挑戦だ。同社は自動車で鍛えられたパイプ量産技術を生かし医療機器への参入を果たした。医療機器向けのディスポーザル(使い捨て)パイプ製品(内視鏡下外科手術の処置具)は、開腹を伴わず患者負担が少ない医療の先駆けとして急速に普及している。今後の需要増を見越して同社は国内に新工場を新設することを決断、来年稼働予定だ。
 同社の取引先は、今までの柱である自動車関連とこれから大幅に需要増が見込まれる医療機器分野の2本柱とし「パイプ加工メーカー」として経営の盤石化を図っている。国内生産にこだわり地元密着型で雇用を継続的に行っていく姿勢は日本のものづくり中小企業として頼もしい存在だ。

  • 8工程1個流しラインの作業風景

  • 汎用機の1/2(コスト・大きさ)を達成したミニ設備

  • 外径4mm~19mmまでのパイプ加工製品

受賞コメント

働く人に優しい企業に
 創業60周年を迎えた年、優秀賞を受賞した。「相違と工夫と人の和」を社是として、”ものづくり”を突きつめてきた成果が認められてうれしい。これを機会に一個流し、ミニ設備、多能工、工程内品質保証等の技術レベルを高め、働く人に優しい企業になるように精進していきたい。
 医療分野の事業が拡大し、自動車・医療が事業の2本柱となっている。「パイプ加工」を通じ、社会に貢献していることを働く人全員で共有できる企業づくりを進め、世界に通用する”ものづくり”が日本でもまだまだ出来ることを発信し続ける企業でありたい。
(武州工業株式会社/林 英夫 社長)

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