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勇気ある経営大賞

受賞企業紹介

※企業概要は受賞当時(2012年)の内容です。

第10回 優秀賞

有限会社清田製作所

休廃業等の理由により、
受賞当時の情報のみ掲載

代表者名
代表取締役 清田 茂男
所在地
東京都北区上中里
創業
1963年(昭和38年)
従業員数
10名
資本金
600万円
事業の
概要
半導体部品の検査装置の製造・販売
受賞理由

●売上高の2/3程度を占めていたレコード針の需要減退による経営危機に瀕する中、社運をかけて精密加工技術を生かせるコンタクトプローブ(半導体部品の検査装置)の量産化に挑戦。苦節6年の開発の後、国内初の高性能円径ケルビン4探針プローブを開発し、現在の会社の基礎固めに成功したこと。

●電子回路の高密度化への対応を図るべく、5年の期間を費やして積層型コンタクトプローブの開発に成功。その後も顧客の要請を先読みして挑戦を続け、従来の円筒型に比べて300倍以上の超・長寿命化コンタクトプローブの製品化を実現し、パワー半導体の生産ラインに大きな貢献を果たしていること。

企業紹介

 世界最先端技術の開発に向けた挑戦を続けることで、長年の間、産業振興に寄与してきたのが同社である。ユーザーの技術的な課題解決に取り組み、今では大手企業の良き相談相手である。
 同社は、半導体を組み込む電子部品メーカーに対し、部品回路が正常に機能しているかを測定・検査する装置を製造する企業として、高い技術力を武器に、業界では不動の地位を築いている。
 しかし、これまでの道のりは決して安泰なものではなかった。昭和50年代後半、CDの台頭によるレコード需要の衰退により、売上高の2/3程度を占めていたレコード針からの撤退を余儀なくされる。代わるべき事業の柱を模索していたところ、半導体の微小検査装置(コンタクトプローブ)の作成依頼を受けた。半導体市場は将来性に富むと共に、これまでの精密加工技術を活かせるのではなかろうか。社運をかけ、量産化に向けた挑戦が始まった。開発の過程では紆余曲折があったが、多くの関係者の支援もあり、苦節6年の後、世界で2人目、国内では初となる高性能円径ケルビン4探針プローブの開発に成功した。
 その後も、同社の挑戦は続く。ハイテク技術の進展は目覚ましい。今後は、電子回路の高密度化への対応を図る必要性を先読みし、業界の要望が出る前に、先行して銅合金の薄板を用いたプローブの開発に着手。5年もの開発期間を経て、製品化にこぎ着けた。さらには、耐久性と従来と比較して300倍以上の超・長寿命を実現するプローブの製品化を実現し、大手の電子機器メーカーに納入している。
 同社の製品には競合先がないため、価格競争とは無縁である。しかし、大手企業の技術者からの技術指導依頼に対しては無償で対応する。「困ったときの清田詣で」と評価される所以だ。国のために、大手企業が製品を量産するなら本望だ、と社長は言う。
 愚直に徹し、信頼を得る企業経営を行うこと、そして世の中にない技術や製品をつくり、産業発展に貢献することを理念として掲げている。
 日本のモノづくりを支える、これからも応援し続けたい、町工場だ。

  • コンタクトプローブの部材

  • パワー半導体の生産ラインに大きな貢献を果たす検査装置

  • 清田製作所の作業所

受賞コメント

コンタクトプローブの開発で社会貢献
 数年前から日本では他国に先駆けてパワー半導体の研究開発を進めているが、当社ではさらに十数年前から、想定研究により最大2,000Aの検査用コンタクトプローブの開発を他に先駆けて成功し、社会貢献を果たした。今回の受賞を身に余る光栄と心から感謝をしており、これを機に社長を先頭に社員一丸となって製品開発に取り組み、さらなる社会貢献の道を進みたいと考えている。

 (有限会社清田製作所/清田 茂男 社長)

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