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勇気ある経営大賞

受賞企業紹介

※企業概要は受賞当時(2010年)の内容です。

第8回 特別賞

有限会社モーハウス

代表者名
代表取締役 光畑 由佳
所在地
茨城県つくば市(都内:渋谷区)
創業
1997年(平成9年)
従業員数
6名
資本金
300万円
事業の
概要
機能性とデザインを追求した授乳服の製造及び小売
ホーム
ページ
https://mo-house.net/
受賞理由

●実際に授乳を行う検証をとことん重ねて追求した高機能性に、ファッション性をプラスさせるという卓越した製品力に加え、様々なイベントを通じて「子育て中を楽しむ」ライフスタイルの提案の発信を続け、モノだけでなくコトを伝える活動を展開している点。

●助産師等の専門家及び公設試験場との連携を図り、授乳服製造で得たノウハウを土台とした新製品「ユニバーサルデザインブラジャー」を開発。外部資源と自社のコア技術を融合させ、積極的な製品開発を推進している点。

企業紹介

「授乳服」という新たなマーケットを作りだした企業として同社は知られている。
授乳服の製作を思い立ったのは社長自身の経験に起因している。次女の母乳育児の際、電車内にて他の乗客の視線を感じながらもやむを得ず授乳せざるを得なかった体験をはじめとし、「外で授乳する場所は限られていて不便」、「母乳では周囲が気になり外出もままならない」といった不自由で閉ざされる想いを強く抱いたという。そこで、まずは個人で"外出しても恥ずかしくないファッション性を兼ね備える授乳服"を作り始めたことが、挑戦の出発点である。
しかしながら、当初は、母親のみならず助産師等の専門家までも「母親は我慢するのが当たり前」「外に出なければ必要ない」「女性は家で子育てに専念するものだ」という考えが浸透しており、商品が売れないどころか、理解すら得られなかったことは大きな予想外であった。そこで、商品を売るだけではなく、母親の意識を変えることから始めようと思い立つ。そして"産後女性もどんどん気軽に外に出て、今しかできない生活を楽しもう"というライフスタイルを発信するため、セミナーやワークショップなど大小様々なイベントを開催。今では看護の学会にて授乳服ファッションショーを開催するまで認知度が高まっている。優れた商品をただ製作するだけでなく、市場を新たに創出すること、まさに"モノだけでなくコトを広める"というビジネススタイルが同社の最大の強みとなっている。
もちろん、他のアパレルメーカーも参入し始めてきている中、多くの母親に選ばれるためには製品力の強化も欠かせない。同社は、製品づくりの指針「モーハウスの10か条」を徹底的に追求し、品質面にておいて絶対の自信を誇っている。また、同社はスタッフの8割が母親、しかも2割は子連れ出勤という陣容で、商品企画開発にあたっては、彼女達が何度も何度も"実証検査"を繰り返す。言わば究極のユーザー目線により最高品質を保ち、他社が簡単に模倣できない独自のノウハウを生み出し続けているのだ。こうした取り組みが奏功し、徐々にではあるが着実に右肩上がりの成長を果たしている。
同社の挑戦はとどまることなく続いている。このたび、助産師等の専門家及び東京都立産業技術研究センターとの共同で開発を行い、授乳育児中の母親をはじめとする全ての女性にやさしい、「ユニバーサルブラジャー」を新たにラインナップしたことも本賞では高く評価。乳がん患者や授乳を終えた母親にも大変な好評を得ており、新聞やテレビでも取り上げられ話題になっている。ユーザーと想いを共有しながら歩を進める同社への期待は日増しに大きくなっている。

  • フェムテックプロダクツ授乳服での授乳の様子

  • 子連れ出勤

  • 電車でも安心授乳

受賞コメント

13年前には全くマーケットがなかった「授乳のための服」を作り続けた私たちがこのような賞をもらえるのは、母子をとりまく社会と、母親たち自身が変わったことの表れ。
専門家やユーザー、そして子連れで働くスタッフとともに授乳服を作り続けるうち、母にとっての優しさが女性すべてへの優しさであることを気づかされた。育児を前向きにとらえられる授乳服を作り続け、病後などの女性にも使えるユニバーサルデザインの商品にも取り組んでいきたい。

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