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勇気ある経営大賞

受賞企業紹介

※企業概要は受賞当時(2010年)の内容です。

第8回 優秀賞

株式会社オプナス

代表者名
代表取締役 峯村 陽一
所在地
東京都千代田区
創業
1930年(昭和5年)
従業員数
100名
資本金
7,000万円
事業の
概要
自動販売機・住宅ドア等の錠及び鍵の製造
ホーム
ページ
https://www.opnus.co.jp/
受賞理由

●かつて独占的な地位にあった銀行向け金庫用ダイヤル錠の市場に安住することなく、コア技術を活かして、自販機向けシリンダー市場、さらには住宅用ドアシリンダー市場への参入と、会社の存亡を賭けて時代の要請に応えた新製品開発に挑戦し続けたこと。

●簡単な操作で従来のキーを無効にして別のキーを有効にするシリンダーを武器に、賃貸住宅管理会社をターゲットにして差別化を図ることで、大手企業の寡占状態にある住宅用ドアシリンダーの市場への参入を果たし、着実に業績を伸ばしていること。

企業紹介

それはまるで手品でも見ているような体験だった。今手元に黒いキーがある。ドアの錠とセットになったもので、当たり前だがドアを開閉できる。ところが、だ。黄色い「チェンジキー」を差し込み、右に半回転させて抜き、まったく別の黒いキーを差し込んで左へ半回転させると、新しいキーが使えるようになると同時に、先程まで使っていた最初のキーがまったく使えなくなるのだ。
原理を簡単に説明すれば、黄色い「チェンジキー」でシリンダー内部の複雑な精密部品の噛み合いを一旦解除し、2番目のキーで新たな噛み合いを設定する、と言ったところだろうか。
賃貸住宅では、入居者が変わるたびに、防犯上の観点から、ドアのシリンダーを交換することがほぼ常識となっている。このシステムなら、退去者が使っていたキーをチェンジキーで無効化し、新しく有効化したキーを新入居者に交付すればよく、シリンダーを交換する手間とコストが省けるので、大家さんにとっては実に画期的な製品なのだ。
同社は、銀行向け金庫用ダイヤル錠のメーカーとして創業し、日本の高度経済成長とともに成長してきた。最盛期には9割を超えるシェアを誇っていたという。ところが、日本の経済が成熟してくると、銀行の店舗が増えないので、ダイヤル錠の市場も縮む。そこで新たな市場として目をつけたのが自動販売機のシリンダーの市場だ。日本は名だたる自販機王国。ここでも最盛期には7割のシェアを獲得するまでになったが、町中にコンビニが溢れるようになると、自販機の市場も頭打ちとなる。そこで、新たな市場に出るために、会社の命運を賭けて開発に取り組んだのが前述の「キーチェンジシステム」である。
「カギ」をコア技術に、時代の趨勢を敏感に読み取り、大胆に主力商品を「チェンジ」してきた勇気ある決断。一方、人の安全と財産を預かるカギ屋は信用が第一。人としての正しい道を経営理念にまとめ、社員に浸透させることは、日々変えることなく継続している。

  • キーチェンジシステム

  • キーチェンジシステムの仕組み

受賞コメント

日頃から自社の進むべき道を危機感と希望をもって懸命に歩んできた。評価に感謝し、この喜びを全社で共有して更に邁進したい。
防犯性能はもとより、不便なこと、あったら便利なこと、例えば紛失した鍵を簡単な操作で無効にし、別の鍵を有効にするシリンダーや鍵のかけ忘れの心配を解消する鍵などを商品化し、快適で心配事の少ない社会づくりの役に立ちたい。受賞を機に、当社を身近に感じてもらえる存在になることを目指していきたい。

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