※企業概要は2023年の内容です。
●大手の市場占有率が高く、電気式が主流のFA(工業用)センサの分野において、外部環境に左右されず、ミクロン単位の正確な位置制御が可能な機械式「高精度接触センサ」の開発に成功したこと。
●海外販路の拠点・手段が皆無の状態から、インターネット受注、少額カード決済、国際宅配便利用、外国語に堪能な社員の増強等により、現在延べ60カ国以上と取引、中国に販売子会社を設立するなど、" 小さなグローバル企業" にまで成長させたこと。
創業者である社長が、約30 年前に精密機械式「高精度接触センサ」を開発。センサ業界での主流は電気式だが、これは検出体の材質、温度や油などの外部環境に影響を受け易く精度の高い位置検出が難しい。一方で、同社の機械式センサなら、悪環境下においても正確な位置制御が可能なのである。工業製品の安全性や自動化がますます求められる昨今においては、信頼性と精度の高い同社の「位置制御センサ」の需要があらゆる業界で高まっている。
売り込み営業はあえて行わない。自前の多国籍言語のホームページやカタログを使用したインターネットと展示会が主な営業手段である。カード決済や国際宅配便を利用することで、海外からの小ロットの受注にも対応可能な体制を敷いた。高精度の機械式センサを使う実績がない業界が多いため、同社が1 企業と取引を始めると、その業界全体に需要が国際的に広がっていく。
高度な技術者と訓練されたスキルをもつパート社員、さらに事務職との連携がミクロン精度の高い品質の製品を実現している。4 半期に1度の、パート社員を含めた全社員を対象とする表彰パーティがあり、「気づき金賞」を受賞したアイデアは、直ちに業務に採用される。同社では、CEPS(セプス)「全社員満足、お客様満足、生産性向上、スピード」のコンセプトのもと、社員の活気ある職場づくりを目指している。3年目になる新社屋は、レイアウト設計から社員が参画し、壁のない一体感ある床暖房の工場と事務所を実現した。これにより全社員のフラットなコミュニケーションが生まれ、生産性の向上に寄与している。
専務の言う" 会社はオーケストラ" との言葉に表されるとおり、個々の専門技量を輝かせる仕組みが同社にはちりばめられている。