※企業概要は受賞当時(2006年)の内容です。
休廃業等の理由により、
受賞当時の情報のみ掲載
●卓越したものづくり技能をもって、困難な金型製作やプレス加工にあえて挑戦し、従業員6名の小さな町工場ながら「痛くない注射針」をはじめとした最先端の部品開発に成功。
ハイブリッドカーや携帯電話に使用されるリチウムイオン電池のケースや光ファイバーのコネクターケースなど、同社の技能なくして作れなかったものは枚挙に暇がない。こうした部品は、設計図どおりに加工するのではなく、長年の経験に基づいた職人技により、金型を作る段階からプレス加工の工程を踏まえて、キメ細かな独自の工夫を施している。
同社が手掛けたものの中で特筆すべきは、「痛くない注射針」である。注射針は細径であるほど穿刺痕が小さく痛みの軽減に役立つものの、単に針を細くするだけでは薬液の注入抵抗が増して、注射しにくくなるといった難点があった。そうした難点を解決するために、金型の素材や加工油の調合について研究を重ねて、ストレート型が常識であった構造から、先端部分の直径が0.2ミリ、注射器に差し込む部分の直径が0.35ミリと先端を細くし徐々に太くする構造上の工夫を施すことで、「痛くない注射針」の開発に成功した。この注射針の登場は、毎日のインスリン注射が欠かせない糖尿病患者にとって朗報となっている。
困難な金型製作やプレス加工にあえて挑戦し、従業員6名の小さな町工場ながら、最先端の部品開発に携わるなど、その卓越したものづくり技能は、多方面から高い注目を集めている。