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「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」について

2017年3月7日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、中小企業委員会(大久保秀夫副会頭、フォーバル会長)において、標記調査結果を取りまとめましたのでお知らせします。
 本調査は、中小企業が抱える経営課題を、「売上」「事業コスト」「経営資源」の視点から検証したものです。また、中小企業経営者の高齢化に伴い「事業承継」が喫緊の課題となっていることから、事業承継の現状と課題について併せて調査しました。

【 調査結果の主なポイント】

【収益状況】 (報告書P8)
 ・「黒字」「収支トントン」で併せて9割弱が採算を確保しているが、規模や業種によって大きな差がみられ、
  [建設業]では66.8%が「黒字」である一方、[小売業]では35.8%にとどまっている。


【売上状況】 (報告書P14)
 ・約4割(37.3%)の企業が、一年前と比較して売上高が「増加」している。
  「販売・受注量」が「増加」している企業は36.5%、一方「販売・受注単価」が「上昇」している企業は17.8%にとどまり、
  売上増加は「量」の増加に起因している。

【売上拡大の課題】 (報告書P17)
 ・「売上拡大に取り組む上での課題」では、73.8%が「人材の不足」と回答。突出した課題となっている。

【事業コスト】 (報告書P19)
 ・1年前と比べた事業コストについては、「人件費」は64.4%が上昇、「商品仕入単価・原材料費」は50.9%が上昇と回答している。
  また、上昇した事業コストは9割弱の企業が十分に転嫁できていない。

【設備投資】 (報告書P23)
 ・全体として、2016年中に約5割が設備投資を実施し、2017年も同じく5割が実施を予定している。

【事業承継】 (報告書P27)
 ・次世代への事業方針として9割が事業を継続する意向となっている。
  事業形態別では、個人経営の5割弱が自分の代での廃業を検討している。

 ・事業を継続する意向がある企業のうち、今後10年以内の承継を考えている企業が6割を超えている。
  想定している後継者候補としては、「息子・娘」が45.1%と最も高いものの、
  親族外承継となる「従業員」が30.2%と続き、事業承継スタイルの変化がうかがえる。

 ・事業承継の準備・対策を行う上での課題としては、「後継者の教育」「事業の磨き上げ」「社内体制の見直し」が
  上位となっているが、後継者候補によって一部課題の違い(P31)もみられる。

対 象:当商工会議所会員企業の中小・小規模企業8,865社
期 間:平成29年1月5日~1月25日
回答数:1,458社(回収率16.4%)

中小企業の経営課題に関するアンケート結果

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 河村、阿知良
TEL 03-3283-7724