政策提言・要望

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大規模小売店舗立地法指針見直しに関する意見

2004年11月10日
東京商工会議所

 「まちづくり3法」(大店立地法・中心市街地活性化法・改正都市計画法)の制定から年月を経るに従い、まち・コミュニティのあり方、大規模小売店舗と地域との関係など、制定当時の議論に比べ、その変化は著しいものがある。特に、制定時などは想定もしていなかった、大規模小売店の退店や24時間・深夜営業化なども進み、商業を核としたまちづくりの行き詰まりは、地域環境への大きな負荷のみならず、青少年問題などの様々な社会的、副次的な課題・懸念にも結びつきつつある。
 
 東京商工会議所では、昭和30年より全国に先駆けて商業活動調整協議会(商調協)を設置。大店立地法への政策転換以降も、激しい流通事情、地域事情の変化を踏まえ、大店立地法専門委員会を設置し、大型店と地域環境の問題について、地域総合経済団体の立場から、地域生活者の視点も持ちつつ、店舗視察や、平成14年8月には、東京、大阪、名古屋など大都市部8商工会議所合同で「大型小売店とまちづくりに関するアンケート調査(以下、合同調査)を行うなど、調査・研究を続けてきた。その結果、平成15年10月に「大都市部における大店立地法ならびに法第4条に基づく指針の見直しに関する意見」を関係省庁に提出した。

 さらに、地域の商業を核としたまちづくりを進めていくためには、大型店・チェーン店・商店会など、規模・業種・業態を問わない連携・協働体制の構築が必要であることから、平成16年2月に、東京都商店街連合会、日本チェーンストア協会など地域商業に関係する8団体によって「まちづくりと地域商業活性化に向けた商店会・チェーン店関係団体協議会(略称:商業まちづくり協議会)」を発足。3回の議論を経て、平成16年6月、今後共同歩調をとることを合意した「連携・協働の商業まちづくり共同宣言」を採択し、公表。現在も、共同宣言の実効力を高める方策について、議論を継続している。

 このように、大都市部を代表する商工会議所として、生活環境に配慮しつつ、商業を核とした活力あるまちづくりを今後も進めていくにあたり、産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会商業部会合同会合においては、今回意見として申し述べるような大都市部特有の問題にも十分配意し審議が行われるよう強く求めるとともに、単に大店立地法指針見直しに関する技術的課題の検討に終わることなく、まちづくり3法全体の枠組みについても、中長期的な将来を見据えて、十分な議論が行われるよう、強く望む。

 なおこの意見書は、昨年十月提出の意見書に、その後の議論を踏まえて再整理・加筆したものであり、今後も当所としては、本指針見直し問題、及びまちづくり3法の抜本的見直しに関し、必要に応じ、追加的に意見を述べていく予定であることを申し添える。

提言


Ⅰ.指針に新たに追加すべき事項
<「一 大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき基本的な事項」について>
1.「地域づくり・街づくりに関する各種公的な計画・事業の内容」の明確化

 指針においては、「地域づくり・街づくりに関する各種公的な計画・事業の内容等について幅広く情報収集し、検討を行うべき」としている。しかし、詳細な公的な計画・事業が指定されておらず、さらに、合同調査によれば、事業者の21.4%は「まちづくりに関する公的な計画・事業の内容」を「確認しない」とし、33.5%も「地域によって」確認すると回答している。
 地方と同様、大都市部においても工場跡地などへの出店が進んでおり、地域環境や各種計画にも大きな影響を及ぼしている。
 このため、「地域づくり・街づくりに関する各種公的な計画・事業」については、地域における中心市街地活性化基本計画、TMO構想、都市計画、まちづくり条例、景観条例、交通計画、環境配慮条例などが含まれることを明記し、地域計画と一体となった出店が進むよう政策的な手立てを講じるべきである。
 
2.大型店、チェーン店、商店会の連携・協働体制の確立
 商業を核としたまちづくりのみならず、コミュニティの再生には、地域の構成員としての地域住民・事業者・行政など、地域に関わる各主体の緊密な連携が不可欠であり、互いに責任を担う必要がある。
 そのためには、まず事業者間の連携が重要であるが、地域商業においては、規模・業種・業態の中での横断的連携が十分とれていないのが現状である。東京都世田谷区では「産業振興基本条例」を一部改正し、商店会への加入努力義務などを定め、今般の指針見直しに際しても、日本商工会議所として「地域との共生によるまちづくり」を求めるなど、中小企業団体が一致して、「社会的責任(CSR)」に関する条項の新設を求めているところである。
 東京商工会議所でも、前述したように、商業関係8団体によって、「商業まちづくり協議会」を設け具体的な活動を行っている。指針においては、各中小企業団体の求める「社会的責任に関する条項」を定めるとともに、大型店・チェーン店・商店会等の連携・協議の場を設けることを明記するなど、大型店と地域との共生・連携を積極的に進めるべきである。
 

3.届出時における小売業者の販売品目等の確定
 大規模小売店舗の新設にあたっては、法第5条第1項第2号により「大規模小売店舗を設置する者及び当該大規模小売店舗において小売業を行う者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名」を書類として届出ることとなっている。
 しかし、設置者氏名は明確に記載されているものの、主な小売業者等が「未定」で提出される案件も多数見受けられる。
 法第8条第2項では、「生活環境の保持のため」住民や商工会議所などが意見を申し出ることができるが、小売業者が未定で、販売品目や販売方法などが不明である場合、開店後の地域環境等への変化や、将来的な交通混雑を想定して意見を述べることは難しい。
 指針にあっては、小売業を行う者については、届出時に、少なくとも販売品目や業種・業態について確定するよう努力を求めるべきである。
 
<二 大規模小売店舗の施設の配置及び運営方法に関する事項」について>
1.深夜・早朝営業、24時間営業の場合の特別基準の設定
 旧大店法や大店立地法施行時には想定していなかったが、特に都市部における顧客動向の変化や公共交通機関の発達により、深夜・早朝(23時以降・6時以前)営業や24時間営業を行う大型店が多数出店してきている。
 また、都市部周辺の住宅地域においては、利用客の利便性を確保するため、スーパーマーケット等から24時間営業化に向けた営業時間変更の届出が数多く提出されている。
 しかし、現行法や指針には24時間営業店舗の設置者・出店者に向けたガイドライン等はなく、地域の生活環境等に悪影響を及ぼしている懸念もある。
 そのため、深夜・早朝営業や24時間営業を行う店舗の新設、あるいは当該時刻にかかる開店・閉店時刻の変更においては、
 ①駐車場確保台数の適正化(深夜帯に駐車場利用者がピークを迎える店舗を想定し、入庫待ち車両による   騒音を防ぐため)、
 ②騒音予測における深夜帯基準の設定(夜間騒音より一層厳格に算定)、
 ③防犯対策への協力明記(防災だけでなく、地域夜間防犯にも協力)、
 ④夜間における屋外照明や広告塔照明の光度基準設定(配慮は明記されているが、基準が明記されていな    い。)
 などの基準を設け、地域生活環境の保持に努めるべきである。
 
2.店舗に接する道路(幅員、車線数、交通量等)別の基準の新設
 指針に基づき必要駐車台数を算定する際には、都市計画上の地区指定(商業地区/その他)と近隣駅までの距離(500m±)が条件として求められている。しかし、都市部においては、道路の幅員や車線数、一方通行指定路の存在、交通量等で道路環境には、地域により大きな差異が認められ、必要駐車台数も大きく変動する。
 そのため、地域特性に配慮するとともに、道路の幅員・車線数・管理方法や、交通量等を勘案した新たな係数や算出基準を設定するべきである。
 
3.「まちづくりへの配慮」

 大店立地法案を審議するにあたっては、平成10年5月7日衆議院商工委員会附帯決議7項にて「「街づくり」、(中略)が促進されるよう、(中略)必要な独自の振興策を講ずることを積極的に支援すること。」、また、平成10年5月26日参議院経済・産業委員会附帯決議2項にて「街づくりにも十分配慮して指針等を策定すること。」とされている。
 しかし、指針には、大型店の設置にあたっては、「街並みづくり等への配慮等」が求められ、景観面だけが重視されているとも受け取られかねない。
 附帯決議でも求められているように、また、法の施行時から、改正都市計画法や改正建築基準法により、地域住民が自らまちづくりに参加することのできる方策が確保され、多くの地域で住民による活発なまちづくりが進められている。                                                              その手法も社会実験を多用するなど従来の型にしばられず、例えば、交通車両を極力減少させる「コミュニティゾーン」や、中心市街地活性化法に基づき、各地商工会議所などが主体となったTMOなどの活用による取り組みが進められており、こうした状況の中で、大型店の問題を検討するにあたっては、「街並みづくり」に止まらず、まち全体の中での商業集積・施設のあり方を考えられるようになってきている。
 したがって、指針に明記されている「街並みづくりへの配慮」に加え、「まちづくりへの配慮」を併記し、地域における中心市街地活性化基本計画、TMO構想、都市計画、まちづくり条例、景観条例、交通計画、環境配慮条例など、現在定められているまちづくりに関する計画に十分配慮するよう求めていくべきである。
 
4.「省エネルギー対策への配慮」
 24時間化など大規模小売店舗の運営方法が大きく変化することに伴い、地域環境への負荷のみならず、地球環境への影響も懸念される。
 ついては、地球環境問題に対応し、設置者の省エネルギー対策として、節電の取り組みや省エネについての配慮を求めるべきである。
 
Ⅱ.指針の見直しを行うべき事項
<「一 大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき基本的な事項」について>
説明会実施の適正化
 法第7条により、軽微な変更を除き、新設・変更届出を行う場合は説明会の実施が求められ、法施行規則第11条により「一回開催するものとする。ただし、都道府県が当該大規模小売店舗の立地がその周辺の地域の生活環境に与える影響が大きく多数の者が説明会に参加することが必要と認める場合には、三回を上限として都道府県が指定する回数開催するものとする。」と定めている。
 しかし、開催にあたっては、開催時刻や方法についての定めはなく、千葉、川崎、横浜など同法運用要綱などで夜間や日曜日の開催を求めている自治体もあるが、自治体で特段の定めがない場合は、昼間の開催も見受けられ、近隣住民の中には参加できない者も多いのが現状である。今後は、複数回を実施する場合は1回程度、また1回開催の場合はその1回に関して、平日夜間または土曜・日曜・休日の開催を指針において示す必要がある。
 また、同法施行規則第12条2号により「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載すること」とされている。しかし、日刊紙を講読していないために、店舗と隣接しているにもかかわらず設置者から説明会の案内を受け取ることができない住民がいるなどの問題もあり、地域の生活環境を保持する観点からは、より多くの住民の参加を求める必要がある。
 合同調査によると、「必要に応じ追加説明」が58.4%、「地元関係者に事前説明」が32.9%に及んではいるが、指針の見直しにあたっては、一定範囲への全戸配布など、地域に対する大型店出店の周知をより徹底するよう定めるべきである。
 
<「二 大規模小売店舗の施設の配置及び運営方法に関する事項」について>
1.駐車場の必要台数確保
(1)駐車場に関する全国一律基準の見直し
 指針においては、地域における実情を考慮するということから、自動車分担率の設定に際し、出店地域別の算定基準を設けている。しかし、全国一律であることと変わりはなく、必ずしも現在の交通事情からして、現実的ではない。
 特に大都市部においては、慢性的な交通渋滞等による、地域生活環境の悪化を改善するため、例えば東京都においては、特定の道路や地域を通行する自動車利用者に対して課金を行うロードプライシング制度により、都市部への自動車の流入を削減する施策を検討していることから、店舗面積に応じた駐車場台数を全国一律に課していく指針は、必ずしも各地域の施策展開に沿った基準であるとはいえないことから適正化すべきである。
法施行令第4条第1項、法施行規則第4条第4項及び指針に基づき、設置者・出店者には必要駐車台数の確保が求められている。
 しかし、合同調査でも立地法の指針・運用について、44.5%の設置者が「都市部では指針数値が実態に則さない」と回答している。
 指針に示される1日の来店客数のうち自動車を使用する率を示す自動車分担率では、人口100万人以上、同40万人以上100万人未満、同40万人未満には分けられているものの、大都市中心部人口100万人以上の地域においては、地価が高いこともあって土地の確保も難しく、指針に基づく必要駐車台数を確保することは極めて困難であるのが実情である。
 また、指針により「(前略)自動車の利用実態に照らして、来客の自動車分担率が(中略)過少または過大である場合」、自動車分担率を「既存類似店のデータ等その根拠を明確に示して他の方法で算出することができる。」としている。しかし、「過少または過大である場合」の例示もなく、設置者・出店者と都道府県・政令指定都市(以下、都道府県等)の判断に委ねられている部分が多い。
 そのため、指針においては、商業地域の中においても、特に高密度な商業集積を有しており、また公共交通機関が発達している地域を高密度商業集積地域(仮称)とするなど、別途自動車分担率を定め、設置者・出店者に求める必要駐車場台数の適正化を行うべきである。
 また、これまでの都道府県等の運用実態に照らし、設置者・出店者に対して「過少または過大である場合」に使用された算出方法などの各種事例の情報を提供するとともに、設置者・出店者の届出内容を適正化するべきである。
 また、以下のような施策も検討されるべきである。

(施策例)ⅰ.中心市街地活性化基本計画区域内での緩和措置
 中心市街地活性化法に基づく基本計画区域内にあっては、行政や事業者など、関係主体の同意が得られていることから、同区域内では一定率の軽減を認める。
 

(施策例)ⅱ.駐輪場、歩行スペースの拡充などのインフラ整備に伴う緩和措置
 高密度商業集積地域(仮称)や公共交通機関が発達している地域においては、駐輪場の台数割増や歩行スペースの幅員拡充など、来店客の経路におけるインフラ整備に協力した場合、一定率の軽減を認める。
 
(2)店舗特性による必要駐車台数の緩和基準の明示
 指針において、「大きな家具を扱う家具店のように店舗面積に比して1日に来店する客数が極端に少ない場合」は「既存類似店のデータ等その根拠を明確に示して他の方法で算出できる。」としている。しかし、「極端に少ない場合」の例示が少なく、都道府県等の運用上の判断に任されている部分があることも否めず、軽減率も示されていない。
 上記家具店以外に、高級アパレル・宝石・時計・皮革等高級品取扱店舗なども同様の類型に含まれると思われることから、各業態の指定、軽減率の基準明示等、設置者・出店者の負担を適正化すべきである。
 
2.駐車場の位置及び構造等
駐車場分散確保時の基準明示
 駐車場の適切な確保が困難な場合は、指針により駐車場の分散確保が認められている。しかし、店舗と駐車場の距離が300m近い店舗出店もあるなど、適切な駐車場確保や経路設定、隔地駐車場周辺への環境配慮がなされているとは言えない。
 分散確保により駐車場を確保する際には、店舗と駐車場の距離に一定の距離範囲を定めるべきである。
 
3.駐輪場の確保等
駐輪場、自動二輪車駐車場設置基準の明示
 指針においては駐輪場の確保が求められているが、「業態、店舗規模、立地場所、近隣の自転車使用実態等により店舗ごとに相当程度差異があるため、一律に原単位を算出することは不適当」としている。また、自動二輪車(大型自動二輪車を含む)にあっては、駐車場法第2条第4号により、駐車場の対象となる自動車に「大型自動二輪車及び普通自動二輪車以外のものをいう。」との定めから、大型店を含め、駐車場設置基準が明確に記されていない。
 しかし、基準が明示されていないことにより、駅前大規模小売店舗などでは適切な駐輪場、自動二輪車駐車場の位置や台数の確保がなされておらず、一方では買物客以外の駐輪との区別も付きにくいこともあって、違法駐輪、違法駐車を巡って各種問題を頻発させている。
 店舗規模や駅との距離などを勘案した一定の基準を明示すべきであり、特に自動二輪車にあっては、新しく基準の算定等を検討すべきである。
 
Ⅲ.その他大規模小売店舗立地法に関する事項
1.出店後の都道府県等による調査および意見・勧告権の法的明示
 法第14条では、第1項で「都道府県知事は、(中略)大規模小売店舗を設置する者に対して」、また、同条第2項で「都道府県知事は、(中略)大規模小売店舗において小売業を行う者に対し、参考となるべき報告を求めることができる。」と定めている。しかし、地域の生活環境の保持にとって最も重要である出店後の店舗運営や環境負荷に関する調査権限は、明確には定められていない。
 したがって、現行の報告徴収制度を強化し、法第8条に基づき都道府県等が意見を有した場合には、出店後一定期間の調査権限を法的に定め、提出資料と現状の店舗運営に大きな乖離が認められる場合は、必要に応じて設置者・出店者に意見・勧告を行う権利を都道府県首長に認めるべきである。
 または、設置者に定期的な事後の環境影響調査報告書の提出を義務付けるなど、立地後の生活環境の変化を十分にフォローアップすべきである。
 
2.設置者・出店者の異議申立て制度の導入
 法第8条に基づく都道府県等の意見、法第9条に基づく都道府県等の勧告にあたっては、設置者・出店者は同法に基づき変更に係る届出または変更しない旨の届出を提出することになっている。そのため、法の施行にあたり、行政不服申立て制度はなじまないとされていた。
 しかし、法は意見・勧告を受理した設置者・出店者が必ず変更を行うことを前提にしており、都道府県等の審議会などでは、法や指針が想定する審議内容を逸脱するなど、設置者・出店者の意思が十分に反映されない場合も想定される。
 したがって、都道府県等の意見提出あるいは勧告の後、設置者・出店者が異議を都道府県等首長に対して申し立てることのできる制度が必要であり、早急に法的整備を行うべきである。
 
3.都道府県等および設置者・出店者に対する情報提供の充実
  経済産業省商務情報政策局流通産業課においては、法の適切な運用を図るため、都道府県等から寄せられた質問と同省回答を取りまとめ、『大規模小売店舗立地法についての質問及び回答集』として、平成13年9月に発行、平成15年2月に第2版を発行した。
 都道府県等に対する法的な解説だけに止まらず、各地域における出店に際して発生している都道府県等と設置者・出店者、ならびに設置者・出店者と出店地域における各種事例に関する情報などは、都道府県等の審議会運営や設置者・出店者が出店に際しての留意事項として、大変有益である。
 今後も、法第8条に基づき都道府県等が意見を提出した出店事案の問題点・経過、報告徴収などで得た情報などを、各地経済産業局などを通じ都道府県等および設置者・出店者に対して情報提供するべきである。
 
4.「居抜き出店」に対する規制
 法第6条第1項により、法第5条第1項第1号「大規模小売店舗の名称及び所在地」、同条同項第2号「大規模小売店舗を設置する者及び当該大規模小売店舗において小売業を行う者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名」について変更を行う場合は、期限を設けることなく「遅滞なく」提出するとしている。
 また、同号の変更にあっては、法第7条第1号の規定により説明会は不要となっている。
 このように既存の大規模小売店舗に、新たな小売業者が同面積・同営業時刻で出店する、いわゆる「居抜き出店」の場合は、極めて簡略化された手続きとなっている。
 しかし、施設面での変更はないものの、業種・業態、販売品目などの変更は、新設とほぼ同様、地域環境に与える影響は大変大きいものと言わざるを得ない。
 ついては、同号の変更にあたっては、説明会の開催や意見申出手続きを行わせることができるよう、法的に規定すべきである。
 
5.店舗面積の定義の見直し
 法第2条の規定により、大店立地法での「店舗面積」については、「小売業(飲食業を除くものとし、物品加工修理業を含む。)」とされている。
 しかし、大店立地法への政策転換以降、特に、飲食、生活関連サービス、アミューズメント性の高い大規模集客施設が多数建設されており、このような店舗では、特に集客力の高さ、深夜営業、廃棄物排出量の多さなど、大規模小売店舗同様の地域環境負荷があると考えられる。
 ついては、小売業以外の大規模集客施設についても本法の適用範囲を広げ、地域との共生を図るべきである。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所