「元気の出る地方行政を目指して」~地域活性化のための提案~
東京商工会議所
東京商工会議所は本日開催した常議員会において、標記意見書を決議した。昨年1月より「政治・行政改革推進委員会」(委員長:渡邊佳英・大崎電気工業社長)において議論を重ね、このほど取りまとめたもの。
本意見書では、基本的考えとして「今後、自治体が地方分権を担うには、まず行政改革を徹底的に行い、財政の健全性・安定性を確保し、公正かつ効率的な行政サービスを提供できる体制の構築が不可欠である。その際、行政のガバナンスの確保とともに、議会や住民による行政(首長を含む)の監視も重要である。さらに今後、地方間競争が激化する中、自治体は、住民とともに様々な創意工夫や阻害する規制や制度などの見直しなどに力を尽くし、結果的に歳入の安定や増加につなげることが肝要」と指摘している。
本文の構成では、地方自治体と住民の頑張りどころを、「歳出削減の視点」と「税収増(歳入増)を目論む視点」の2つに分けて検討した。要点は以下の通り。
提言
Ⅰ.スリムで効率的な体制づくりにむけて ~歳出削減の対策~
A: 行政機関の業務と組織の見直しを
「削減」から入るのでなく、まず“やめられないか、次に民でできないか”から入る
B: 市町村合併による行政の基盤強化と、広域管理による行政コストの低減を推進し、
周辺自治体との広域調整も可能にしていくべき
また、将来の地方行政を担う優秀な行政マンを育成する研修システムを構築すべし
C: 自治体は公会計制度の早期改革を
D: 地方議会の業務と組織のあり方について
地方議会の位置付け、費用対効果から考えた組織の在り方、運営方法などを再検討すべき
~住民の行政参加の舞台としても~
Ⅱ.特色あるアイデアで地域活性化を目指せ ~歳入増の対策~
A: 市場メカニズムが回転する地域経営を(改革を阻害する規制の撤廃)
B: 自治体が先頭にたち、地元企業・住民とともに産業振興,企業誘致,観光促進を
C: 地域主体の「教育都市」を目指せ
D: コンパクトで賑わいのあるまちづくりの推進
E: 地域における医療・福祉行政の成功が自立へのステップ
≪最後に≫ ~首長の責任、行政の責任、住民の責任~
東京商工会議所
企画調査部
担当 河合・島津
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