東京商工会議所墨田支部（会長：阿部貴明・丸源飲料工業㈱社長）は、１月１６日、中小企業の経営者向けに、「事業承継」に関する早期の気づきを提供することを目的としたマンガ冊子「社長バトンタッチノート～想いを未来へつなぐ事業承継～」を発刊しました。

本冊子は、中小企業経営者が事業承継を早期に準備する必要性を認識していただくためにマンガで作成したものです。経営者の急な健康リスク発生時における社内の危機をストーリーとして描いています。また、社長自身に記入いただくセルフチェックをノート形式で設け、自社の現状や課題等を様々な角度から把握できるようにしています。

事業承継や、社長の健康管理は、すべての企業において事業存続に関わる重大な課題でありながら、実際に問題が顕在化するまで、対策が先送りされがちな傾向にあります。重要な役割や意思決定権限が経営者１人に集中しており、万が一、社長の身に不測の事態が生じれば、事業継続が危ぶまれる場合もあります。

経済産業省の分析によると、２０２５年に６割以上の中小企業の経営者が７０歳を超え、団塊世代が本格的な経営引退を迎えます。「大事業承継時代」が到来しようとしている中、当支部では、ビジネスサポートデスク東京東や墨田区、地域金融機関等と連携し、企業に対して早期の事業承継対策を促す「社長６０歳『企業健康診断』」事業などを実施してきました。今後、本冊子を当所会員企業や区内中小企業経営者へ幅広く配布し、事業承継対策の啓発に一層努めて参ります。