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「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」について

2016年3月10日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、中小企業委員会(石井卓爾委員長、三和電気工業株式会社社長)において、標記調査結果を取りまとめましたのでお知らせします。
 本調査は、中小企業の経営状況や課題、設備投資の動向などに加え、「TPPへの期待」や「軽減税率導入への課題」などを調査したものです。

【 調査結果の主なポイント】

【収益状況】 (報告書P8)
 ・「黒字」「収支トントン」で併せて8割が採算を確保しているが、規模や業種によって大きなが差がみられ、
  [建設業]では7割が「黒字」である一方、[小売業]では34.8%にとどまっている。

【売上状況】 (報告書P14)
 ・約4割(39.0%)の企業が、一年前と比較して売上高が「増加」している。
  「販売・受注量」が「増加」している企業は37.1%、一方「販売・受注単価」が「上昇」している企業は
  22.5%にとどまり、売上増加は「量」の増加に起因している。

【売上拡大の課題】 (報告書P17)
 ・「売上拡大に取り組む上での課題」としては71.6%の企業が「人材の不足」と回答。

【事業コスト】 (報告書P19)
 ・事業コスト(商品仕入単価、原材料費、燃料費等)については、約6割が「上昇」と回答しているものの、
  9割が十分に転嫁できていない。

【設備投資】 (報告書P23)
 ・全体として、2015年中に約5割が設備投資を実施し、2016年も同じく5割が実施を予定している。
  また、「実施しない理由」として、「投資に見合う需要見通しが立たないため」との回答が製造業では
  4割超を占めており、先行きの見方は慎重になっている。

【TPPへの期待】 (報告書P28)
 ・海外との取引を行っている企業では、自社の業績へのプラスの影響を3割が期待しており、
  特に「関税撤廃による調達コストの低下」「通関手続きの標準化・迅速化」に期待する割合が高くなっている。

【軽減税率の導入に対する自社の課題】 (報告書P31)
 ・「何が問題か現時点ではわからない」が5割弱、次いで「軽減税率制度の詳細の理解」が約4割となっており、
  具体的なイメージが湧いていない様子がうかがえ、まずは制度の周知が必要である。

対 象:当商工会議所会員企業の中小・小規模企業7,844社
期 間:平成28年1月5日~1月25日
回答数:1,341社(回収率17.1%)

中小企業の経営課題に関するアンケート結果

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 河村、阿知良
TEL 03-3283-7724