政策提言・要望

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中小企業における特許等の円滑な利用に係る要望

2008年4月10日
東京商工会議所

 日本経済の国際化やIT等の技術革新の進展など、経営環境が急速に変化するなかで、企業は競争力強化や経営の効率化への対応が求められている。このような状況下で、資金力や組織力の点で弱い立場にある中小企業が価格競争から脱却し、他社との差別化を図るためには、製品やサービスの高付加価値化によって経営の革新を実現することが必要である。政府は2002年に「知的財産立国」を政策の柱として掲げ、さまざまな施策を講じているが、企業においても経営資源である知的財産を経営戦略として捉える重要性が認識されつつある。東京商工会議所では、中小企業においても研究開発を進めると同時に、優れた技術などを知的財産として認識し、その創造や保護、活用などを戦略的に行うことが極めて重要であると考えており、中小企業における特許等の円滑な利用に関して下記のとおり要望する。 

提言要望



1.特許関係料金の引き下げについて 
 他者が真似できない優れた技術や技能は、企業の事業活動における生命線であり、これを特許等により保護することが大変重要であることは言うまでもないが、資金力に限りのある中小企業にとって、特許等を維持するコスト負担は大きく、特許関係の料金の引き下げを求める声は強い。 今回改正される特許法等のなかで、中小企業等の負担感の強い10年目以降の特許料の引き下げを重点とする特許関係料金の引き下げや中小企業等の利用割合の高い商標の設定登録料の引き下げはまさに時宜を得たものであり、早期かつ円滑な施行を望む。

2.中小企業施策利用手続き等の簡素化について
 中小企業が特許出願や商標登録等をする場合、人材や資金が限られていることや外部委託費用が高いために、多くの中小企業が特許の出願等に苦労をしているのが現状である。特許庁では中小企業支援に力を入れており、さまざまな配慮がなされているが、いまだに数多くの中小企業が申請に必要な手続きや書類の多さに負担を感じていることに鑑み、これらの支援制度をさらに多くの企業が活用できるように、利用手続き等の一層の簡素化を進められたい。

3.中小企業施策の積極的なPRについて
 中小企業にとって知的財産は大切な経営資源の1つであるが、資金や情報不足により知的財産を有効に活用できている企業は数少ない。東京商工会議所では、知的財産戦略委員会を新設し、中小企業における知的財産の重要性や活用方法等を検討するとともに、今後、セミナー等を通じ積極的に各種支援制度の周知・普及活動に取り組む所存であるが、特許庁におかれても、今回の特許法等の一部改正等の内容も含めた中小企業に係る支援制度について普及啓発とPRを徹底されたい。

4.中小企業の知的財産の保護の徹底について
 中小企業にとって知的財産は重要であるにも関わらず、海外における模倣品被害や大企業による知的財産の侵害の問題など、国の内外において知的財産の保護に悩む中小企業は依然として多い。政府におかれては、相談体制の一層の充実を図るとともに、国内における知的財産の適正な取り扱いについても、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法、知的財産保護に資するガイドライン(経済産業省「金型図面や金型加工データの意図せざる流出の防止に関する指針」平成14・06・製局第4号)などの主旨を徹底し、関係諸機関とも協力して企業間取引の適正化を推進することを望む。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
産業経済担当
TEL 03-3283-7638