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東商けいきょう2019年4~6月期集計結果(中小企業の景況感に関する調査)

2019年6月25日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、東商けいきょう(東京23区内の中小企業の景況感に関する調査)2019年4~6月期の集計結果をとりまとめましたので、お知らせします。

【調査要領】
○調査期間:2019年5月24日~5月31日
○調査対象:東京23区内の中小企業2,623社(回答数:776社(回答率29.6%))
○調査項目:業況、売上、採算(経常利益)、資金繰り、民間金融機関の貸出姿勢
○調査方法:WEB、FAXおよび経営指導員による聴き取り
○従業員規模構成:5人以下…390社(50.3%)、6~20人以下…186社(23.9%)、21~100人以下…127社(16.3%)、101人以上…73社(9.4%)

【 東京の景況は横ばい。先行きは不透明感強く、慎重な見通し。】

~東商けいきょうの主なポイント~

○業況DI(前年同期比・全業種)は前期(1~3月期)と比べ、ほぼ横ばいの▲11.1となった。業種別でみると、小売業は前期比▲10.5ポイントの▲23.7となった。5月の大型連休中の休業で例年に比べ売上が落ちたとの声や、連休中の来客数は好調であったものの、反動減が大きかったとの声が聞かれた。製造業は前期比+4.0ポイントの▲17.3となり、五輪需要に伴い建築資材や電気設備の需要が好調との声が聞かれた。一方、米中貿易摩擦・中国経済減速により、中国からの電子部品等の受注減を指摘する声も聞かれた。建設業は前期比▲3.2ポイントの5.0となったものの、「好転」から「不変」への変化が主因。引き続き五輪需要により、外壁塗装や内装などの仕上げ工事の追い込みが堅調との声が聞かれた。来期の見通しは▲1.0ポイントの▲12.1を見込むものの、「好転」・「悪化」から「不変」への変化が主因。米中貿易摩擦の影響など、先行きが不透明との声が聞かれた。

【企業の声】
・5月初めは「改元」のお祝いムードと大型連休効果で売上が好調だったが、連休後は落ち込んでしまった。(小売:婦人服)
・建設業界の好況で来年まで業績好調が続く見込み。(製造業:配電盤)
・オリンピック需要に伴う仕上げ工事の追い込みで売上が好調。(建設業:結露防止材施工)


~付帯調査「設備投資について」~

○2018年度に設備投資を「実施した」と回答した企業の割合は、前年度と比較しほぼ横ばいとなった。実施目的では、「生産性向上」が前年度を9.2ポイント上回り、33.7%となった。業種別でみると、製造業では「生産性向上」の回答が前年度と比較し19.0ポイント増加の55.6%となり、最も多い回答となった。従来手作業であった工程を機械化したことで効率化を図ったとの声が聞かれた。

【企業の声】
(生産性向上)・鉄骨専用の3D CADを導入したことで、従来のCADより効率よく仕事が回せるようになった。(建設業:プラント)
(生産性向上)・省人化のため、レジシステムから自動券売機に変更。(サービス業:食堂)
(生産能力増強)・受注の増加に伴い工場を増床。(製造業:金属部品)
(生産能力増強)・積載量を増やすため、新たに車両を購入。(サービス業:運輸)
(更新や維持・補修)・補助金を活用し、電灯をLED照明に総入替した。(製造業:ポリエチレンボトル)
(更新や維持・補修)・Windows7サポート終了に対応するため、Windows10へ移行。(卸売業:時計ベルト)

東商けいきょう2019年4~6月期集計結果(本文)

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 山本・横山・新家
TEL 03-3283-7643