会頭コメント

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平成9年分政治資金収支報告について

1998年9月10日
東京商工会議所

 政治資金の総額が2年連続で前年を下回ったのは、昨年が国政選挙のない年だったこともあり、一面好ましい傾向と言えるが、政治への国民の関心度の低下が反映しているとすれば心配な傾向でもある。
 企業・団体献金は前年比9.6%、個人献金に至っては21.0%の大幅減少となったが、景気後退により資金を出す側に余裕がなくなってきたのも事実である。個人献金はなかなか定着しないが、今後何らかのインセンティブを検討する必要があるのではないか。
 この反面、政党交付金が政党収入の3分の1程度になり、公費に対する依存度が高まったのは、不透明な金を集めることを防ぐという制度導入の趣旨に沿ったものだが、今後、政党や政治家が政策を前面に出して国民の支持を集める努力が一層求められるだろう。
 一方、パーティー収入が大幅に伸び、特に大口のパーティーが増えているのはやや気になる傾向である。政治に一定の金がかかるのは現実であり、不況による集金力の低下をパーティーでカバーするのはある程度やむを得ないが、あまり過度に依存するのは避けるべきだろう。
 いずれにせよ、衆院の小選挙区制導入に伴って、恐らく地方の政党支部への献金が相当増加しているものと推測されるので、中央分と地方分を総合しないと政治資金の流れの全体像は分からないと思う。

以上