政策提言・要望

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東京都の中小企業対策に関する重点要望

2016年5月12日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、本日開催した第683回常議員会において、中小企業委員会(委員長:石井卓爾副会頭・三和電気工業社長)が取りまとめた標記要望を決議いたしました。本要望は、下記の「基本的な考え方」に基づき、具体的な要望内容を取りまとめたものです。今後、要望内容が東京都の中小企業対策に反映されるよう、東京都ならびに東京都議会等に対し、強く働きかけていきます。具体的な項目は以下の通りです。

東京都の中小企業対策に関する重点要望

【基本的な考え方】持続的な成長に向けて、人材不足を克服し、生産性向上を目指す中小企業の取り組みの後押しを

Ⅰ.付加価値の向上や人材不足対策に資する施策の強化
中小企業が厳しい競争に打ち勝つためには生産性向上が不可欠。設備投資やICT化の推進、企業間・産学官連携を促進するとともに、「中小企業世界発信プロジェクト2020」によりビジネスチャンス拡大を後押しすべき。また、中小企業の魅力発信や多様な人材が活躍できる環境整備により、人材確保を支援すべき。

(具体的要望事項)
1.技術力やサービス力を高め、生産性向上を後押しする施策の強化(設備導入やICT化に対する支援、オープンイ
ノベーションなどの企業間・産学官連携の推進、販路開拓の後押し、海外販売に必要な規格・認証の情報提供や技術支援等)
2.中小企業の人材確保支援と生産性向上に資する産業人材の育成(中小企業の魅力発信、女性や高齢者など多
様な人材の活躍、および環境整備の推進、若者への技能・技術の継承等)
3.円滑な事業承継促進と需要を喚起する創業・新分野進出支援(創業5年間の法人事業税や法人都民税の減免、
計画的な事業承継に向けたフォローアップの推進、IoTやロボットなど最先端・成長分野に対する情報提供等)


Ⅱ.中小企業が将来を見据え、経営に取り組むための強固な事業環境の構築
中小企業が将来に期待を抱き経営に取り組むためには、事業環境の構築が必要。事業コストの適正な価格転嫁の推進や継続的な施策実施で、持続的な成長を後押しするとともに、東京が日本の成長エンジンとして牽引するため、インフラ整備、観光振興・まちづくりの推進を着実に行うべき。あわせて、2020年オリンピック・パラリンピック大会の全国的な気運盛り上げと中小企業がその波及効果を享受できるよう努めるべき。

(具体的要望事項)
1.適正な価格転嫁に向けた取り組み強化(下請ガイドラインの周知強化等)
2.国際競争力強化に向けた着実なインフラの整備(外環道整備など陸・海・空の交通ネットワーク強化、水素ステー
ション設置など水素エネルギーの活用)
3.世界に冠たる観光都市の実現、活力ある地域・まちづくりの推進(インバウンドの成長に向けた受入環境整備、
地域の製品・サービスのブランド力向上に係る取り組みの後押し、商店街の環境整備の支援)
4.2020年大会に向けた気運の盛り上げ・中小企業への経済的な波及

【東京都の中小企業対策に関する重点要望】

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 阿知良、染谷
TEL 03-3283-7724