政策提言・要望

政策提言・要望 イメージ画像

当面の中小企業金融政策に関する意見

2001年4月2日
東京商工会議所

 日本経済の活力を早期に回復させ、現下の閉塞状況を打破するには、官民が一体となって経済構造改革を着実に進めていくことが肝要である。
 こうした観点から、今般、金融行政当局が示唆する金融機関の不良債権処理の促進は、金融システム健全化のためには避けて通れないところと考える。
 しかしながら、景気の実勢は、米国経済の減速も加わり、デフレ懸念が高まっている。このような時に不良債権処理が不用意に促進されるならば、わが国経済にとって短期的にはデフレ加速要因となり、中小企業の経営に直接間接に及ぼす影響は計り知れない。
 したがって、この際、政府におかれては、不良債権の直接償却などの実行に伴う衝撃が中小企業に不当に及ばないよう、景気回復を最優先とする機動的な経済運営を行なうとともに、先に与党三党により決定された「緊急経済対策」の具体化を急ぎ、早期に実行することを期待し、以下について要望する。

要望



1.景気回復最優先の経済運営を
○政府は、平成13年度予算関連法案の早期成立を目指すとともに、同予算の前倒し執行に努められたい。また、今後の景気動向に応じて補正予算の編成も視野に入れ、景気回復最優先の経済運営に努められたい。
○銀行の持ち合い株式売却に伴う株式市場の下落圧力を緩和するための方策等を含め、「緊急経済対策」を早期に実行されたい。

2.金融機関の不良債権処理にともなう中小企業への影響緩和策の充実
○金融機関の不良債権処理の進展は、企業の事業制限(リストラ)や倒産等をもたらし、ひいては関連中小企業の経営に悪影響が生じる懸念をはらんでいることから、信用保証制度や政府系金融機関を活用したセーフティネットの充実を図られたい。
また、信用保証制度については、本年3月末に終了した中小企業金融安定化特別保証制度利用者の返済条件の変更への柔軟な対応を含め、今後とも中小企業に対する円滑な資金供給を確保するよう、適切な運用を図られたい。
○ 信用金庫・信用組合等中小企業専門金融機関の検査に際しての債権の分類方法や債務者区分の検証にあたっては、査定基準を機械的・画一的に当てはめるのではなく、借り手中小企業の総合的な経営力や事業の将来性、代表者個人の能力等を含めて判断するよう十分配慮されたい。
○ 事業再生に必要な資金供給が円滑に行なわれるよう、民事再生法、会社更生法等を適用し倒産処理手続を行なっている企業に対する運転資金融資制度(DIPファイナンス)を早期に創設されたい。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所