トランプ米国新大統領就任について
東京商工会議所
ドナルド・トランプ氏の第47代米国大統領とJ.D.バンス副大統領のご就任、ならびに新政権の発足に際し、心よりお祝い申し上げる。
現在、世界はロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の悪化など、地政学的リスクの拡大に直面しており、さらに気候変動をはじめとする環境問題など、解決すべき課題が山積している。トランプ大統領には、国際社会のリーダーとして、関係国との連携と協調を図りながら、平和と安定をもたらす国際秩序の維持・強化に尽力されることを期待する。
世界経済の持続的成長を実現するためには、日米両国の連携・協調と、民間企業を中心とした相互の投資促進が極めて重要である。特に、日本は米国に対する最大の直接投資国であり、産業集積や雇用創出、強靭なサプライチェーンの構築に貢献しており、日本企業による米国経済への寄与は、各地域レベルでも大いに期待されている。
一方で、保護主義的な政策は、貿易・投資の停滞や自国経済のインフレを招き、世界経済の下振れリスクとなる可能性が指摘されている。新政権においては、企業活動の予見可能性を確保し、貿易・投資のさらなる拡大に向け、ルールに基づく自由貿易体制を支える超大国のリーダーとして、調和のとれた政策運営を期待する。
日本と米国の経済的な結びつきと安全保障上の同盟関係は、必要不可欠であり、今後も揺るぎないものである。これまで築かれた両国の良好な関係が、新政権下においても一層発展することを強く期待する。