会頭コメント

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参議院議員選挙結果について

2001年7月30日
東京商工会議所

1.自民党および連立与党が勝利を収めたことを歓迎する。小泉内閣が標榜する構造改革の是非が最大の焦点とされたものの、改革の具体的な手順や手法などについて、与野党間で必ずしも争点が明確になった選挙ではなかったように思う。自民党の勝因は、小泉内閣の支持率の高さに支えられたものであり、世の中の停滞感を一掃してほしいという国民の期待感の表われとも言えるだろう。 これにより、小泉政権の基盤は従来よりもしっかりしたものになるだろう。日本経済の再生、世界一のスピードですすむ少子高齢化への対応、行革や地方分権の推進などの国内問題や、地球環境問題への対応、WTO(世界貿易機関)の新ラウンドの開  始などの国際問題に、強いリーダーシップをもって取り組んでもらうことを希望する。 特に、これからがいよいよ構造改革を具体化し、実行するときである。総理は、この選挙結果に奢ることなく、景気動向もにらみながら、バランスのとれた実効性ある経済構造改革の中味とその推進方法を早急に示してもらいたい。

2.一方、景気の現状は予断を許さない。構造改革なくして持続的な景気回復はないのも確かだが、当面の景気回復がなければ構造改革を危うくするのも事実である。実際に改革効果が現れるまで、経済は待ってはくれない。とりわけ当面の課題である不良債権の処理は、明らかにデフレ効果を伴うので、厳しい景気の現状からみて、同時に景気刺激策を導入しないと、深刻なデフレ・スパイラルに陥る恐れがある。 特に、改革の過程で、健全で将来性のある中小企業にまで無用のしわ寄せが生じる事態は絶対に回避すべきである。中小企業のバイタリティーを活かしてこそ、日本経済の再生の道が開けるので、補正予算の編成を含めて景気対策や金融面のセーフティ  ーネットを万全にしておくことが、結局は構造改革を成功させる鍵であることに配慮して、機動的な経済運営に心がけてほしい。

以上