平成13年度予算の衆院通過について
東京商工会議所
平成13年度予算が衆議院で可決したことを歓迎する。このうえは、一日も早く予算が成立し、機動的かつ切れ目なく執行されることを望んでいる。
株価の低迷をはじめデフレ圧力の急速な高まりなど、日本経済は危機的局面に近づきつつある。選択肢の狭くなった金融政策にはおのずから限界があるので、財政出動による景気の回復は至上の課題である。そのためにはまず、予算成立後に前倒し執行を行って景気の浮揚を図ることである。従来、特に支出ベースではやや遅れ気味だったので、無駄を排除するために内容をよく吟味した上で、時期を失することなく有効に執行することを心がけてもらいたい。さらに場合によっては補正予算の編成をも視野に入れておく必要があるだろう。
一方で、経済構造改革の立ち遅れが景気回復の足かせとならないよう、政府も民間もあらゆる努力を尽くすことが重要である。とりわけ、政局の混乱が経済運営に支障を来すことのないよう強く望みたい。