東京商工会議所（三村明夫会頭）は、新事業・イノベーション創出委員会（委員長：垣内威彦・三菱商事㈱社長）において、「中小企業のイノベーション創出事例集」を発行するとともに「中小企業のためのイノベーションポータル」を公開しましたのでお知らせします。
　コロナ禍を契機に社会全体の行動変容やデジタル化など、ビジネス環境が急速に変化しています。環境が大きく変化する中で、中小企業が生産性を向上し、持続的な成長・発展を実現するためにはイノベーション活動が不可欠となっています。
　このような認識のもと、当所ではこれまで実態調査や企業ヒアリング等を通じ、中小企業におけるイノベーション活動の実態把握に努めるとともに、2021年６月には、イノベーションならびに成果創出に向けて、中小企業経営者が取り組むべきポイントをまとめた「中小企業のイノベーション促進に向けた提言」を公開しました。同提言を公開した際、企業より「イノベーション着手にあたってヒントとなる事例が欲しい」、「取り組みをはじめたいが、何から着手すれば良いのか分からない」等の声が当所に寄せられました。これを受け、この度中小企業におけるイノベーション活動の推進と、好事例の展開を目的に、本事例集と事例記事をサイト上で紹介するポータルサイトを作成・公開しました。商工会議所として、イノベーションに関するポータルサイトを開設するのは、先進的な取り組みとなります。
　事例集では「中小企業のイノベーション促進に向けた提言」にまとめた、イノベーションの実現・成果創出のためのポイントを実践している中小・小規模事業者７社の取り組みを紹介。イノベーションの結果や成果だけでなく、イノベーションのきっかけ（ゼロイチ段階）や、実現に向けた課題をいかに乗り越えたか、成果創出につなげるための取り組み、組織マネジメントなどを網羅的にまとめ、事業者が自社の取り組みに活用できるよう工夫しました。また、ポータルサイトでは事例記事の掲載と併せて、イノベーションに取り組む際に役立つオンラインセミナー等当所事業も紹介しています。
　事例集については当所HPから無料でダウンロードできるほか、関係各所へも送付します。また事例集の発行に伴い、2022年３月23日（水）にオンラインイベント*「東商イノベーションフォーラム」を開催。今後、イベントやセミナーなどの開催も通じ、中小企業のイノベーション活動の促進、成果創出を後押ししてまいります。