会頭コメント

会頭コメント

TPP交渉参加に関する総理表明について

2011年11月11日
東京商工会議所

 TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを決定したのは、実質的に交渉参加を表明したものと理解しており、歓迎したい。

 関係国との協議の後、正式な協議に入ることになるが、アジア太平洋地域における貿易・投資に係る21世紀型のハイレベルなルール作りに主体的に参画するとともに、堅実な交渉を通じ、わが国の国益の最大化を図って頂きたい。また、そのためには、早急に盤石な交渉体制を構築することが必要である。日本商工会議所としては、TPP交渉を通じ、国毎に異なる貿易や投資に係る規制や手続の共通化・簡素化が図られることで、中小企業にとっても利用し易く、かつメリットのある協定となることを期待している。

 また、高いレベルの経済連携と両立しうる持続可能な強い農林漁業を実現するため、「食と農林漁業の再生実現会議」が取り纏めた農業再生の基本方針に基づき、行動計画を着実に実行することが重要と考える。センシティブ品目については、関税撤廃の対象からの除外または可能な限り長期の関税撤廃期間の確保、特別セーフガード措置ができるよう粘り強く交渉して頂きたい。

 政府は、正式に交渉に参加できるまでの間、TPP交渉の内容について詳細な情報収集に努め、国民に正確で分かりやすい情報を開示して頂きたい。
 商工会議所としても農商工連携などによる6次産業化、輸出促進や地域活性化に、一層積極的に取組んでいく所存である。

以上