「中小企業の国際展開に関する重点要望」について
東京商工会議所
中小企業部
東京商工会議所(三村明夫会頭)は、本日開催した第685回常議員会において、中小企業国際展開推進委員会(委員長:大久保秀夫特別顧問・フォーバル会長)がとりまとめた標記要望を決議いたしました。今年度はTPP署名を受け、新たに「中小企業の輸出拡大策の推進」を盛り込み、関係省庁ならびに政府に対して強く働きかけていきます。主な要望事項は以下の通りです。
中小企業の国際展開に関する重点要望
【基本的な考え方】
TPPを含め16のEPA/FTAの発効・署名や、ASEAN経済共同体(AEC)の発足などを受け、わが国企業は世界の成長力を取り込み発展する機会は拡大している。一方で進出後のカントリーリスクの増大や、急激なマーケットの変化があり、大企業に比べて経営資源が乏しい中小企業の多くは、節目節目での支援を必要としていることから、国をあげた後押しを求めるものである。
【主な要望事項】
◆最重点項目 ~海外市場に果敢に挑む中小企業の支援体制強化を~
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①「ワンストップ支援体制の整備」→行政や公的支援機関がそれぞれ実施する諸手続きなどをワンストップで対応可能とする体制に整備し、利用者の利便性を高めるべき。
②「中小企業の輸出拡大策の推進」→TPPに関する理解促進につながる周知活動を行うとともに、中小企業に対して、輸出拡大を目指した戦略づくりの支援策を一層推進すべき。
③「海外展開を推進する人材の育成」→グローバル人材の採用支援、育成支援を一層充実すべき。また、人材に関連する助成金制度等においては複数年度に亘り利用できるようにすべき。
④「中小企業支援におけるF/S(フィージビリティスタディ)の拡充」→ODA予算を活用した基礎調査を含め、多様な中小企業の海外進出ニーズに対してF/S等支援メニューをさらに拡充すべき。
◯その他の要望項目
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その他の要望項目
・「国際競争力を強化するための支援」
①国をあげた著作コンテンツ等の輸出促進と保護
②基準・認証のグローバルスタンダードの確立
③国際競争力を持つ分野の育成支援
・「海外直接投資に関する支援」
①海外進出企業に対する現地経営支援
②海外進出後、事業再編する中小企業への支援
③海外展開のための資金調達・金融支援
・「海外需要を取り込むための支援」
①経済連携協定(EPA/FTA)の更なる促進
②中小企業の商機拡大策の促進
③新たな市場開拓と事業展開の支援
東京商工会議所
中小企業部
担当 石村・西塔・染谷
TEL 03-3283-7754