会頭コメント

会頭コメント

米国大統領選挙結果について

2012年11月7日
東京商工会議所

 米国の大統領選挙で、中間層に焦点を当て、「公平な機会の実現」を訴えた現職のオバマ大統領が共和党のロムニー候補との激戦を制し再選された。
 オバマ大統領の勝因は、就任直後からの矢継ぎ早の政策対応により、未曾有の経済危機に直面していた米国経済を相当程度にまで回復させたことであろう。
 二期目を迎えるオバマ大統領には、まず、速やかに「財政の崖」の回避に向け取り組んで頂きたい。「財政の崖」は、米国経済だけでなく、回復のペースが弱まっている世界経済に大きな影響を与えることが懸念される。
 また、米国の本格的な景気回復が世界経済の持続的な成長には不可欠であることから、雇用の改善、財政健全化、税制改革、格差是正など多くの課題解決に向け、リーダーシップの発揮を期待している。
 オバマ大統領は、アジア太平洋地域を重視するとともに、わが国をはじめ同盟国との関係強化をより鮮明にしている。日本商工会議所としても、わが国と普遍的な価値観を共有し相互補完関係にある米国との関係は極めて重要であると考えており、成長著しいアジア太平洋地域の安定と繁栄に向け、日米両国の協力関係が一層深化することを期待している。

以上